昭和13年 四六判 P345 裸本 全体に経年によるヤケ、時代シミ、汚れ 背イタミ
旧字旧かな遣い
“実例本位 直ぐ役に立つ
毎日の新聞を見ても、あたら高い金を払ひながらムザ/\利かない広告をしてゐる人が如何に多いか。利かない広告をするのは、金を捨てることを吹聴してゐるやうなものだ。では、利く広告を作るにはどうしたらいゝか? 本書は「すぐ利く広告」の実例を、誰にも分る易しい文章で説き、読めばその場から役に立つことを主張として書かれた。著者は本邦広告界の最高権威、実際家としては前三越広告部長として令名を馳せ、現に大学に於て広告学を講述してゐる人。広告界の待望久しい名著だ!!”(宣伝文)
目次:
序
第一章 すぐ利く広告の作り方
{広告はすぐ利く/レイアウト万能時代は過ぎた/明治の広告と昭和の広告/米国は世界の広告王、金額四十億円/ベーブルース野球秘訣進呈/……ほか}
第二章 定価を高唱する事
{普通一般に先づ定価が問題/大地方的広告には必ず定価を入れる事/商品の名よりも定価を大書/シアス・ロベックの実例/エ・ピ商店の実例/……ほか}
第三章 すぐ買はせる手
{映画は見たいがその飴が不明/日本劇場、有楽座、日比谷映画劇場の実例/紐育のあるダンスホールの実例/百貨店の広告/キンベルの実例/……ほか}
第四章 宛名式広告
{封筒に宛名を明記する/宛名式の三大特徴/型録を送る通信販売/クーポン式/手紙を勝手に送りつける/……ほか}
第五章 必ず買はせる広告文
{推薦広告は時代遅れでない/推薦広告は販売偉力がある/一都会内では特に強力/紐育のある石鹸の例/紐育名流婦人の推賞/……ほか}
第六章 店員を掩護する広告
{生命保険会社の広告部と外務部/南京落城/掩護攻撃は広告の生命/新製品売出しの三大注意/商品の優良/……ほか}
第七章 電話利用販売
{我国には電話私用販売の実例に乏しい/ソノトン会社の実例/レミントンラントの実例/クールヒーターの実例/クーポンの文化的新手は電話/……ほか}
第八章 景品附売出し
{百貨店は已にやってゐる/景品附売出し反対者/米国の実例/米国では年額四億五千弗を使ってゐる/米国に於ける普通の景品五種/……ほか}
第九章 景品附売出し成功実例集
{米国で初めての景品附売出し/バビット石鹸/青年の友社の新読者募集/茶の客に水瓶一個呈上/家具の客には硝子器を/……ほか}
第十章 懸賞募集の利用法
{広告は公平無私のもの/懸賞広告の反対論/懸賞広告は増加する/製造家は懸賞募集が好きだ/どう云ふのが結果がよいか//……ほか}
第十一章 有名懸賞募集十六件批評、及成功実例
{一度実行したらばよく検討すべし/研究のなきところ決して進歩が無い/写真師協会の例/オールド・ゴールド煙草の例/ラヂオ機の例/……ほか}
第十二章 懸賞募集の立案秘訣
{万事が検討、考察、研究である/我国の低級なる虚業大家連/審査員を精選せよ/募集関係者は審査員にならぬこと/当選者を抽選で定めると云ふ手はない/……ほか}
第十三章 広告の利き目調査法
{こう広告はこれだけ利いた/体重計や寒暖計みたいに計れない/保険会社の広告/第一例/明朗な陽気な広告//……ほか}
第十四章 推薦状入手法
{クリスコの実例/ライフボーイ石鹸の実例/ジェネラル小麦粉の実例/カスケード・ビールの実例/食料品と社員の協力/……ほか}