大正元年 菊判 P446 裸本 全体に経年によるイタミ、汚れ、ヤケ、時代シミ 本体裏見返し蔵印あり、上角少剥がし跡 P17上角余白部分欠損
旧字旧かな遣い。文語文
目次：
第一章 国王
伊太利の国王-伊太利の政治-政府の失態-結合の欠乏-知事と都市-課税の弊害-塩税-砂糖と煙草-財政政策の欠陥-面倒なる束縛-市税制度-不便なる行政法-議会生活-政党-ヴィクトル・ル・エムマニュエル三世-独逸皇帝との比較-皇太子時代-国王としてのエムマニュエル-人民に対する態度-責任を重んず-皇后エレナ-国会の組織-二回投票制度-代議院-議員の種類-朋党-政党の目的-社会主義者-代議士の職責
第二章 新聞紙
伊国人と新聞紙-伊国新聞紙の特質-政治的新聞紙-新聞紙の監督-一種の独立新聞紙-批評の高調-新聞記者の報酬-新聞協会会館-新聞記者の特権-新聞購読者の便利-新聞通信社-滑稽的及び文学的新聞紙-絵入新聞紙
第三章 文学
伊国文学の古典主義-衰微時代-第三伊太利-カルヅッチ-其学生時代-歴史の詩人-蛮人の歌-主君主義に改信す-カツヅッチ全集-カルヅッチの貢献-ダンヌンツィオ-羅馬の感化-其長篇小説-ニーチェの感化-愛国的詩歌-心苦しき一作-讃美の巻-ダンヌンツィオの戯曲-政治的及び其他の劇詩-ダンヌンツィオの感化力-小詩人-バスコリー其古郷のロマニャ―其処女作―其楽天主義と理想主義―文学復興と小説の地位―グラツィア・デレダ―ファリナ―ロヴェタ―ロベルトー―小説と劇詩―ステケティ―フォガツァロー―愛と義務とに関する物語―フォガツァローの傑作―ヴェルガー―シシリー島物語―セラオ―其著作―政治小説―賭博物語―自然主義を超脱す―アミチースの著作―ネグリー―プティの小説―伝記及び歴史―青年文学―方言詩歌―形式及び推敲を好む傾向
第四章 絵画
近代に於ける伊国の絵画―写真主義の欠乏―地方主義―ドメニコ・モレリーの勢力―ネープルス派―モレリーの理想―踏襲的ならざる聖母―聖母昇天の図―モレリーの直覚力―基督教の歴史画―フランセスコ・パオロ・ミケティ―ミケティの天才―ミケティの生涯と事業―ミケティの独創的画―其後の作―誓ひ―ミケティの他の事業―ダルボノの絵画―ダルボノのスケッチ―ネープルス派の諸名家―シシリ島の絵画―コスタ―マンチニー―アリスティデ・サルトリオ―ピードモントの絵画―ジャコモ・グロソー―ロムバーディの大画家セガンティニー―彼の理想―アルプス山中の光景―彼の晩年―カルカノー―ガエタノ・プレヴィアティ―其他の画家―風景画家フォンタシー―トスカニーの絵画―シニョリニー―彼の主張―シニョリニー蘇国に赴く―彼の画風―ウシーとファトリー―トスカニー絵画の特徴―トスカニー派の風景画―キエネルク―装飾画家―肖像画家―メアッチー―ノメリニー―ヴェニス画派―ファヴレトー―ティトー―ラウレンティ―景色画家―ルイジ・ノノー―マリウスピクトル―巴里に於ける伊国画家―伊国絵画の特徴―肖像画―模造の巧妙
第五章 彫刻及び建築
公の場所に在る彫刻物―レオナルドー・ビストルフィー―テューリン展覧会―写真的傾向―哲学的彫刻家―スフィンクス―ビストルフィの解釈―スフィンクスは是れ一新機軸―墓碑彫刻―カランドラの経歴―ガリバルディ肖像の計画―アオスタ候の記念碑―ピエトロ・カノニカ―リグリヤの彫刻家―ロムバーディの彫刻―ヴェニスの一美術家―近代羅馬の彫刻家―ビオンディ―智利政治家記念碑―エムマニュエルの国立記念碑―ネープルスの彫刻―模範的彫刻家―エラスの傑作―ゼミトー―アキレ・ドルシー―トスカニーの彫刻家―ツレンタコステの作物―カルニエローの彫像―オリゴー―木材彫刻―建築
第六章 劇場、俳優及び劇
伊国人と劇―教会対演劇―劇場会社―入場券―劇場の閉鎖―第二流の劇場―演劇の品位―伊太利劇の基礎―演劇の組織―劇暦―第一流俳優団の慣例―入場料の少額―俳優団体の組織―安芝居―古典劇―俳優―伊国劇の近世化―演劇の原則―飾弁を用ひず―天性の能弁と演劇的表情―ノヴェリーの声名―ツァコニー―サルヴィニー―秀でたる悲劇俳優―カラブレシー―女優ヅーセ―優れたる女優―方言俳優組―戯曲的著作―伊国劇とダンヌンツィオ―歴史劇―教訓劇―劇作家―ブラッコー―ブティの劇―プラガー―ロヴェツター―喜劇作者―近年の名作
第七章 科学及び発明
伊太利人の発明力―無線電信―ピノーの発明―其海底沈降の物語―大気学と星学―地震学及び花山学―探検旅行及び地理学―アブルッヂ公の航海―北極探検―医学及び其外科術―電気及び磁気―電気機械の装置―電気郵便―電信及び電話―鉄道に関する重要なる発明―兵事上の発明―科学的産額―コルツィの太陽鏡
第八章 哲学
実際的研究―実際主義論―犯罪人類学―ロンブロゾー教授―セルギー氏の意見―研究の方法―犯罪者の性質―犯罪者の習慣―犯罪と精神錯乱との関係―犯罪者の種類―予防の方法―犯罪者の刑罰―フェリーの説―チェサ・ロンブロゾーの生涯―ロンブロゾーの著―彼の雑著―伊太利癩病―モルセリー―伊国人類学の祖―エンリコ・フェリーの事業―刑法の実験学派―彼の殺人論―犯罪人類学―コラヤンニー―ガロフォロの地位―シゲル―フェレロ―ビャンチー―著名なる一著述
第九章 農業
主として農業国―天然の財源―多少の障碍―樹木なき山嶽―樹木濫伐の原因―森林学校―主なる森林―復林事業―農業教育―農学校卒業生―名士の農事奨励―小所有地―サルディニヤの小農―普通農民の生活―分益農制度―混合栽培―此制度は如何に実行せらるるか―農夫に及ぼす影響―分益農の家族―農業学校―新旧管理者の更迭―農事委員―鳥類の保護―農業に対する政府の幇助―商業博物館―政府施設の結果―農夫の経済状態―日傭労働者―普通の禍患―マラリヤの減少―農事に対する皇帝の趣味―万国農事会院―葡萄の栽培―葡萄の収穫期―葡萄の圧搾―葡萄酒を容る地窖―伊国葡萄酒の特質―伊国製『コニャク』―製油―伊国に於ける橄欖油の使用―伊国の農産物
第十章 商工業
商業の発展―特殊の工芸品―塑像売―塑像の原物―雪花石膏細工―雪花石膏の種類―古物の偽造―麦稈真田―剪嵌細工―毛氈の製造―製陶術―古き一工場―農家用陶器―新工芸―鍛鉄物製造―レース製造―養蚕―珊瑚業の衰退―鼈甲及び硫黄細工―製鉄所―製紙―活版及び地図―伊太利旅行倶楽部―内国品の需要―協同販売店―行商人―居酒屋―霊泉―旅客商売
第十一章 地下の伊太利
一の難問題―コレシーアム保存―発掘に関する一般の興味―伊太利古物学校―古物及美術の一局―発掘の進捗―輓近の発見―黒石―ヴェスタル神巫の家―大下水溝―シシリー及ネーブルスに於ける発掘―伊太利の諸博物館
第十二章 音楽
教会の唱歌―聖楽の復興―シスチン唱歌隊―ペロシーの聖楽―ロレンツォ・ペロシー―伊太利のオペラ―アイダ―ボイトーの作―ピエトロ・マスカニーの音楽―マスカニーの近作―ジャコモ・プッチニーの歌劇―男爵フランチェティ―レオンカヴァルローの最初の成功―其後の失敗―其他の作家―小歌劇―器楽―唱歌者―恋愛の俗謡―ストルネリー―夜楽―五月唱歌―方言唱歌―ピエディグロッタの聖母祭―工場に於ける唱歌―劇場に於ける歌謡―村の楽隊―屋外公演―音楽会―音楽の批評
第十三章 遊戯の伊太利
娯楽の好愛―都会に於ける公共的娯楽―伊太利人の真面目―夜半の街上―外出時の晴着―共有馬車―郊外運動―夏季の別荘―旧時のカーニヴァル節の廃滅―保養倶楽部―国民的祝祭―宗教的祝祭―イルミネーションと花火―トンボラ富籤―電報トンボラ―クカヌ―フロレンス定期市―街頭の娯楽―地方の祝祭―競馬の準備―競馬ヴェニスの祝祭―聖アルフィオの祝祭―モント・ヴェルジンの祭礼―ネープルスの祭典―聖ヨハネ祭―フロレンスに於ける復活祭―蟋蟀祭―聖母降誕祭―主題節―二つの遊戯―テニスの根源―バロネの規則
