1988年　四六判　P266　カバースレ、少クスミ、背少ヤケ　天少ヤケ

副題：第三のユマニスムを求めて

“性・開発・神話的思考を通過して、人類学の新しい役割を論じた東京講演オリジナル―”（カバー紹介文）

“この本は、現代の文化人類学の泰斗、レヴィ＝ストロース博士（Dr. Claude Le'vi-Strauss）が、国際文化教育交流財団（石坂財団）の招きに応じて、一九八六年四月一五日と一六日の両日、東京で行なった三回の講演のフランス語テキストとその日本語訳、および各講演後の質疑応答の日本語訳である。”（訳者あとがきより）

目次：
待ちに待った講演―前田陽一

1　西洋文明至上主義の終焉―人類学の役割
　｛人類の歴史と人類学／人類学とは何か／客観性と全体性を求めて／第三の人文主義・人類学／人類学者は何をなしうるか／人類学の未来―質問に答えて｝
2　現代の三つの問題―性・開発・神話的思考
　｛共通言語としての親族関係／未開社会の“人工受精”／“低開発”とは何か／超自然をもつ社会／神話の意味するもの／未開社会と現代文明の接点―質問に答えて｝
3　文化の多様性の認識へ―日本から学ぶもの
　｛人種決定論の誤謬／文化が遺伝を決定する／累積的社会・停滞的社会／文化相対主義と人類学／日本文化の位置―質問に答えて｝

レヴィ＝ストロース博士の人と学問（川田順造）
《石坂講演シリーズ》について

L'anthropologie face aux problems du monde moderne
　1 La fin de la suprematie culturelle de l'Occident.
　2 Trois grands problemes contemporains: la sexualite, le developpment economique et la pensee mythique.
　3 Reconnaissance de la diversite culturelle: ce que nous apprend la civilisation japoneise.