1986年　Ｂ５変型判（18.3×22.5）　P62　表紙クスミ、時代シミ、端少イタミ


“自然と人間の間に、往きかえりの行為の連鎖があって、そしてそれが平穏のうちに行われるのではなく、危険を伴いながら繰り返し繰り返し行われるようになると、そこに何かしらそいういう連鎖を永久に持続させるような、神さんというより仕方がないものを観念することになると考えてみたんです。―岩田慶治”（表紙文）

目次：
座談会（岩田慶治、桜井徳太郎、谷川健一、杉浦康平）
　｛縄文土偶にみる神の始原／狩猟から稲作社会へのアニミズム／狩猟民的危うさと霊的エクスタシー／カンボジアの神信仰「お祖父さん」「お祖母さん」／農耕社会から湧出する祖霊信仰／死者への畏怖感と精霊感／異界に迫るシャーマンのカリスマ／身体的異常と超常能力／エクスタシーへ到達する宗教／良き神と悪しき神の宗教的機能／座禅の瞑想と神懸りの状態／渦巻きの神聖性／現代文明のカミ観｝

アニミズムの遍歴　カミから神へ（岩田慶治）
民俗のカミ観（谷川健一）
日本は多神教の国ではない（桜井徳太郎）