1995年　A５判　P409＋索引ほかP41　帯袖折れ跡　カバー内側少時代シミ　天地小口少時代シミ、少汚れ　遊び紙に訳者（杉野目氏）謹呈署名

“風景画の論理と中国の空間デザイン
中国の山水画は、岩や木、あるいは山や川ということばをとおして語られた、中国人の人生観そのものにほかならない。悠久の風景を写し、時代を超え て人々を魅了する山水画―。その漠々たる魅力 の本質を探る。”（帯文）

目次：
まえがき

第一章　古代における図像と自然観
　中国人の伝統的な自然観
　初期の文献に見える絵画の痕跡
　漢代以前の風景画の特色

第二章　漢代
　歷史的・文化的背景
　漢代の絵画
　風景画
　絵画以外のメディアによる風景
　漢代画像石における風景表現
　　｛山東／甘粛／河南／山西／四川｝

第三章　六朝時代
　歷史的・知的背景
　文献からの証言
　　｛張彦遠『歴代名画記』／『王氏書画苑』／『画雲台山記』より｝
　六朝時代の美学用語
　　｛「神」グループ／「気」グループ／「風」グループ｝
　記録された山水画の画題
　　｛古代の絵画／山水画（一般的なもの）／山水画（特定の場所）／都市・村落・部族の生活を描いた風俗画／“宇宙論的”風景／賦と詩への挿画／史実および伝説上の事件を描いた挿画／竹の絵｝
　初期山水画の形式における基本原理
　　山・丘・岩　｛中国的な要素／近東起源の要素／インド起源の要素／混合型／総括的所見｝
　　樹木と草　｛漢代よりの伝統的な表現方法／新しい中国的様式／仏教芸術とともにインドから移入してきた植物｝
　様式の展開

まとめ
付録　漢代の美術における樹木と草
訳者あとがき
中国王朝表

原注
索引