はじめて学ぶ日本の絵本史I〜III 3冊揃 編:鳥越信ミネルヴァ書房

2008年3刷、03年2刷、08年3刷 A5判 ソフトカバー P353+索引ほか14、P372+23、P413+36 各巻帯背少ヤケ、僅スレ カバー僅イタミ

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人文・社会科学言語学・記号学・メディア論

児童書児童画集、児童文学論

全集・セット本






2008年3刷、03年2刷、08年3刷 A5判 ソフトカバー P353+索引ほか14、P372+23、P413+36 各巻帯背少ヤケ、僅スレ カバー僅イタミ

「シリーズ日本の文学史」2〜4

“日本で最初の近代絵本通史
明治から大正期にかけての日本の絵本の歴史を、日本の近代化との関係から捉え、絵本研究のさらなる発展を目指す。待望の絵本通史全三巻!”(第I巻帯文)

●第I巻 絵入本から画帖・絵ばなしまで●
目次:
はしがき
序章 近代日本絵本史の起点
 {原点に立って/草創期の絵本リスト/「絵本」という呼称/「絵入智慧の環」について/初編上・下の内容/起点あるいはルーツの根拠}

【第一部 黎明期の絵本】
第1章 赤本の伝統を引き継ぐ絵本
 1 「赤本の伝統を引き継ぐ」とは
 2 江戸期の絵本の形態・様式の概要 {赤本/黒本・青本/黄表紙/合巻/豆本}
 3 赤本の伝統を引き継ぐ明治期の絵本の概要 {小本型の絵本/中本型絵本}
 4 赤本の伝統の引き継がれ方 ―江戸期の絵本と明治期の絵本の例示 {「かちかち山」の場合/「桃太郎」の場合}
 5 赤本の伝統を引き継ぐ絵本研究の今後の課題
第2章 「ちりめん本」Japanese Fairy Tale Series と長谷川武次郎
 1 「ちりめん本」のいわれ {美しい多色木版印刷/ちりめん加工した和紙}
 2 「ちりめん本」の出版者長谷川武次郎 {長谷川武次郎と宣教師/絵本の国際出版}
 3 日本昔話絵本のひながたとしてのちりめん本日本昔噺シリーズ {五大昔話からの出発/ちりめん本日本昔噺シリーズの魅力/ちりめん本の絵師小林永濯}
 4 平紙で出版されたアイヌ昔話 {アイヌ昔話絵本とチェンバレン/その後のアイヌ昔話絵本/ラフカディオ・ハーンの怪談}
第3章 近代日本最初の翻訳絵本 ―ふたりのわんぱく小僧と七匹の子やぎ
 1 ドイツからやってきたわんぱく小僧
 2グリムのメルヒェンを絵本にする

【第二部 日本の近代化と絵本】
第4章 近代における出版・流通と絵本・絵雑誌
 1 出版・流通の「近代化」 {なぜ「出版・流通」が問題となるのか/二つの「離陸」}
 2 出版業界の再編成 {「出板」から「出版」へ/組合の変遷}
 3 近代における「赤本」 {絵本史の中の「赤本」/「赤本」の出版・流通}
 4 「取次」の近代流通改革 {流通改革の三つの要件/流通網の拡大と多様化/割引販売から定価販売へ/売切り買切り制から委託販売制へ}
 5 絵雑誌の出版・流通と「赤本絵本」 {絵雑誌は「赤本絵本」を「浸食」したか}
第5章 明治期における印刷技術の変遷と絵本
 1 木版印刷法の盛衰 
 2 活版印刷における図版製版法の変遷
 3 銅版凹版法の移入と変遷
 4 石版印刷法の移入と展開
 5 印刷技術の近代
第6章 幼児教育と絵本
 1 幼児教育の始期 {「学制」公布と幼児教育機関/幼穉遊嬉場の開設と保育内容/東京女子師範学校附属稚園の設立}
 2 幼児教育の啓蒙期 {各地の幼稚園の設立/キリスト教系幼稚園の設立/仏教主義幼稚園の設立}
 3 幼児教育の定着期 {「幼稚園保育及設備規程」の制定/「設備規程」と絵本/二葉幼稚園の設立}
 4 幼児教育の普及期 {新しい保育方法/「幼稚園令」の制定と絵本/大正期の児童文化}
第7章 日清・日露戦争と絵本
 {戦時下の子ども/日清戦争期の絵本}
1 日露戦争期の絵本

【第三部 画帖と絵ばなし】
第8章 冨山房の絵本シリーズ ―「日露戦争ぽんち」と「家庭のたのしみ」
 1 「冨山房」の出帆 {東洋館から冨山房へ}
 2 「日露戦争ぽんち」シリーズ {シリーズの全容/「日露戦争ぼんち」絵とことば}
 3 「家庭のたのしみ」シリーズ {シリーズの全容/物語る絵/教養を育むために}
 4 二つの絵本シリーズ・享受した子どもたち {「小学校賞与品用書」/冨山房の出版理念}
第9章 博文館の絵本シリーズ『お伽画帖』
 1 明治期を代表する出版社「博文館」
 2 「幼年画報」から『お伽画帖』へ
 3 絵本シリーズ『お伽画帖』 {シリーズの全容/「お伽画帖」の読者と評価}
第10章 金井信生堂 ―創業期刊行絵本を中心に
 {金井信生堂の概略/赤本絵本について}
 1 金井信生堂の時期区分 {創業期/展開期/統制期}
 2 創業期刊行絵本 {作者紹介}
 3 メディアとしての絵本
第11章 歴史・英雄豪傑絵本
 1 歴史・英雄豪傑絵本とは {歴史・英雄・豪傑絵本と国家の理想的人物像/歴史・英雄豪傑絵本の魅力/歴史・英雄・豪傑絵本の全体像/日本三大仇討ち}
 2 曽我兄弟を題材にした絵本をめぐって {曾我兄弟の絵本/曽我物語のあらすじ/箱根権現と曽我兄弟/子どもの絵本に虎御前はタブー/大根ムチ/仇討ち/曽我兄弟の墓}
 3 過去・現在の共通点 {完全無欠でない英雄たち}
第12章 昔噺絵本「桃太郎」絵本における視覚表現の変遷
 1 明治・大正期の昔噺絵本
 2 江戸期の「桃太郎」絵本
 3 江戸期の「桃太郎の門破り」
 4 明治期の「桃太郎」の門突破図 {江戸後期の絵草紙/明治期の絵草紙/教科書/画帖・絵噺}
第13章 明治末期から大正期の乗物絵本
 1 乗物絵本の登場 {乗物の登場と絵本/乗物絵本以前}
 2 第一次世界大戦頃までの乗物絵本 {初期の乗物絵本/『(教育絵噺)飛行機大会」/金井信生堂の乗物絵本}
 3 第一次世界大戦から昭和の時代へ

【第四部 絵本の広がり】

第一次世界大戰以後……35 戦争と飛行機・・・130 絵の変化・・・・・・ 昭和の時代へ・・・ 乗物絵本の歴史の

第14章 『日本一ノ画噺』(にっぽんいちのえばなし)
 1 『日本一 ノ画噺』と中西屋 {舶来品の香り漂う出版社}
 2 近代絵本の傑作『日本一ノ画噺』 {小さな絵本の生み出す大きな喜び}
 3 近代日本の創作絵本の嗜矢 {躍動する馬の物語/少女が主役の遊びの世界/現実的・写実的な時代の証言/ユーモアあふれる幼児絵本/近代絵画の流行と影響/昔話にもアール・ヌーボー/心が躍る三五冊の多樣性}
 4 『日本一ノ画噺』の画家と黒田清輝 {洋画・モダンデザインの影響}
 5 巌谷小波と『日本一ノ画噺』 {小波の経験の豊かさ/過渡期の課題を含みつつ}
 6 シルエットについて {想像力を呼び起こすシルエット}
 7 西洋の絵本の影響と『日本一ノ画噺』 {子どもこそ最善の絵本の受け取り手}
第15章 中西屋・丸善の絵本とお伽草紙
 1 中西屋書店の沿革
 2 中西屋書店の児童書
 3 『お伽草紙』について
第16章 竹久夢二の『どんたく絵本』
 1 絵物語から絵本へ {一九一〇年代の子どもの本/夢二が作った子どもの本/「どんたく絵本」について}
第17章 漫画風の絵物語「正チヤンの冒険」 {単行本の出版と掲載紙/連載までのいきさつ/物語の内容/表現の形式/海外の漫画を手本に/読者の反応/キャラクターへの共感/正チャン帽の流行}

【第五部 絵雑誌の流れ】
第18章 絵雑誌と情報化社会
 1 絵雑誌の時代 {時代と背景/感性の変容}
 2 絵雑誌の誕生 {カラー絵雑誌の登場/絵雑誌の発展}
 3 絵雑誌の中の情報化社会 {絵葉書というメディア/情報化社会と帝国主義}
第19章 大正デモクラシーと自由教育運動の中で
 {絵雑誌黄金時代の到来}
 1 幼児教育の専門家の起用 {倉橋を起用した『日本幼年』/絵雑誌に教育的価値を}
 2 婦人雑誌との連携から {家庭保育の重要性を目指した「子供之友」}
 3 童画と児童画の誕生 {大正期の絵雑誌の中心的存在「コドモノクニ」/子どもの創造による「自由画」}
 4 保育絵雑誌としての特色 ―絵を楽しむ・絵で学ぶ {絵が語る・絵を読む楽しみ}
 5 芸術的総合絵雑誌 {週刊誌から生まれた「コドモアサヒ」}
 6 大正期の絵雑誌の功績 {幼児文化発展に貢献}

参考文献
作品・逐次刊行物索引
人名索引

●第II巻 15年戦争下の絵本●
“戦時下絵本のダイナミズム
言論統制下における「復興現象」と呼ばれる状況から絵本はどのように発展していったのか。意欲と実験に満ちた歴史のふしぎ再発見!”(帯文)

目次:
はしがき
序章 十五年戦争下の絵本 {「絵本」という用語の定着/量の広がりと質の高まり/この時期の問題点}

【第一部 言論統制下の絵本】
第1章 戦時統制と絵本
 1 「児童読物改善ニ関スル指示要綱」の通達まで {戦時統制とは/戦時統制の本格化/「指示要綱」通達の前後/業界団体の結成と文部省による推薦事業}
 2 児童読物統制を支えた論理 {教育科学研究会・保育問題研究会/教科研・保問研の児童文化論/発達段階説に基づく絵本論・絵本享受論}
 3 児童読物統制の展開 {「児童絵本を良くする座談会」/さまざまな影響/児童文化統制の変容/戦後への連続と断絶}}
第2章 絵本に見る戦争 {軍靴の響き/支那事変/国民精神総動員運動/銃後の子ども/中国を知る/トナリグミ/科学知識の養成/日常の中で/大東亜共栄圏/海の護り空の護り}
第3章 絵本に見るアジア
 1 日本で生まれた「中国絵本」 {戦記絵本/物語絵本/風物絵本/その他の絵本}
 2 その他のアジア絵本
第4章 出版統制による絵本の変遷 ―金井信生堂刊行絵本の場合
 1 展開期刊行絵本 {赤本絵本の輸出/レコードヱホン叢書}
 2 統制期刊行絵本 {与田準一の場合/吉田一穂の場合/金井信生堂の終幕}
第5章 子どもの暮らしと赤本絵本
 1 戦時下の赤本絵本 {乗り物絵本―汽車}
 2 子どもの暮らしと赤本絵本

【第二部 意欲的・実験的な絵本への試み】
第6章 コドモエホンブンコ ―童画家たちの活躍
 1 「コドモエホンブンコ」の特長 {日本の昔話絵本/翻訳物語絵本/創作物語絵本}
 2 絵本と活躍した童画家たち {武井武雄/岡本帰一/初山滋/川上四郎/村山知義/深沢省三/本田庄太郎/北沢楽天}
第7章 漫画家による絵本 ―主婦之友社のシリーズ
 1 主婦之友社と絵本 {「お子様画報」が発端/「主婦之友絵本」シリーズ/「主婦之友絵本」の諸作品/漫画流行の時代に}
第8章 「講談社の絵本」の功罪
 1 「講談社の絵本」の影響力 {市場を圧倒する大量戦略/一冊一テーマ、絵本の社会的認知へ/名画集としての絵本/意外に少ない物語絵本/一番人気は漫画/目立つ戦争画集/終刊への道/少年兵募集用雑誌へ}
 2 戦時下の絵本の役割 {戦時文化の相乗効果/面白さは学校に勝る教育/絵本発行の意図/美しい死―合戦物との相乗効果}
第8章(1) 講談社の絵本 ―偉人伝
第8章(2) 講談社の絵本 ―昔話
第8章(3) 講談社の絵本 ―知識
第9章 日本最初の科学絵本シリーズ ―東京社の「小学科学絵本」
 {「コドモノクニ」の広告/東京社と「コドモノクニ」}
 1 「科学絵本」という言葉の歴史的背景 {「小学科学絵本」の体裁・申込方法/全巻の構成とこれまでの評価/『金』と『飛行機』の構成/『石油』『衣服』の構成の場合/人類文化史としての科学絵本}
 2 模倣としての「小学科学絵本」 {ピーターシャム夫妻の絵本との関係/「小学科学絵本」とは何であったか/臨戦体制下の科学絵本}
第10章 絵本の質的向上をめざして ―鈴木仁成堂の出版活動
 1 初期の出版物 {三つの「花咲爺」/「オトギカハリエヱ」}
 2 仁成堂絵本と文部省児童図書推薦事業 {「鈴の絵本」/文部省児童図書推薦事業}
 3 「幼児標準絵本」と出版統制の強化 {「幼児標準絵本」/出版業者のとまどい/出版社統合}
 4 鈴木仁成堂の戦後 {戦後の出版}
第11章 新しい絵本観のめばえ ―新日本幼年文庫
 1 戦時下の画期的な絵本 {絵本ディレクター・百田宗治/絵本読者の想像性重視/絵本と童話集の中間的表現}
 2 物語絵本の誕生 {赤松俊子の物語る絵/時代を超えて評価できる『太陽のこども』/時局に反したファンタスティックな絵本/子どもの心性を描いた絵本/しつけ・生活の絵本/バスと汽関車の乗物絵本/戦時下を映した絵本}
第12章 帝国教育会出版部と《帝教の絵本》
 1 戦争の激化と帝国教育会 {帝国教育会/帝国教育会の出版活動}
 2 帝国教育会と児童書出版 {絵雑誌「コドモノヒカリ」の発刊/帝国教育会出版部の発行絵本/《帝教の絵本》の独自性/《帝教の絵本)の意義}
第13章 「少国民絵文庫」について
 1 戦争への抵抗を示した絵本 {「少国民絵文庫」の内容/戦後出版された「少国民絵文庫」}

【第三部 絵本のさらなる広がり】
第14章 キリスト教と絵本
 1 キリスト教絵本について {絵入り本・絵本/世界の子供叢書/村岡花子について/支那(中国)と日本の関係}
第15章 翻訳絵本の十五年間 ―西から東から
 1 ヨーロッパから来た絵本 {『ボウボウ・アタマ』/『年を歴た鰐の話』
 2 アメリカから来た絵本
 3 時の流れにのって ―世界のいろいろな国を描いた絵本 {『地中の宝の話』/生活社の翻訳絵本}
 4 三〇年代から四○年代にかけての西欧の絵本と日本 {西欧の絵本/「絵本の翻訳」}
第16章 世界のおはなし絵本 ―「絵噺世界幼年叢書」を中心に
 1 「絵噺世界幼年叢書」 {「絵噺世界幼年叢書」の概要/文章について/絵について/当時の評価}
 2 昭和初期の世界のおはなし絵本とその後
第17章 企業と絵本
 {企業が出す「絵本」のルーツ}
 1 企業が「絵本」を作るということ
 2 森永製菓 {絵本キャラメル/まんががっこう}
 3 江崎グリコ
 4 わかもと
第18章 絵本作家の登場 ―小山内龍 {漫画家として出発/動物漫画から絵本へ/昆虫漫画から絵本へ/オリジナル絵本へ}

【第四部 絵雑誌の流れ】
第19章 十五年戦争下の絵雑誌の流れ
 1 絵雑誌の出版状況を語る資料について
 2 昭和五年当時の絵雑誌の様相 ―『子供雑誌に関する調査』から
 3 「児童読物改善二関スル指示要綱」と絵雑誌
 4 昭和一五年当時の絵雑誌 ―「児童出版物の発行状況」のリストを中心に {刊行の雑誌について/時局を生きる絵雑誌/学年別雑誌の動向/科学への注目/大東亜共栄圏の子どもと絵雑誌}
 5 雑誌及び出版社の統合・整備の時代の絵雑誌

参考文献
作品・逐次刊行物索引
人名索引

●第III巻 戦後絵本の歩みと展望●
“戦後絵本のさらなる広がり
終戦から現在に至るまでの画期的な変化を遂げてきた絵本の歴史をたどり、これあからの絵本の可能性を模索する。巻末資料も充実!”(帯文)

目次:
はしがき
序章 仙花紙絵本の時代 ― 一九四五〜五〇年 {新潮社〈世界の絵本〉シリーズと翻訳権絵本/岩波の子どもの本/日本近代絵本史の時代区分}

【第一部 戦後の絵本】
第1章 占領下の絵本と検閲
 {ブランゲ文庫の絵本/GHQ・SCAPの出版物検閲/検閲で問題にされた絵本}
 1 発行禁止とされた絵本
 2 発行禁止処分から一転して発行許可へ
 3 違反とされた絵本
第2章 占領下の翻訳絵本 ―アメリカからの新しい絵本の波
 1 アメリカからやってきた絵本 {敗戦国日本/アメリカからの本の贈り物}
 2 入札制度と翻訳絵本 {占領期の翻訳事情/入札によって翻訳出版された絵本/その他の入札絵本}
 3 入札によらない翻訳絵本 {ディズニー絵本/その他の絵本}
 4 新しい教育制度と翻訳絵本 {六・三制と社会科/広島図書の翻訳絵本}
 5 占領期に翻訳出版された絵本の傾向
 6 翻訳絵本のその後

【第二部 模索と試行錯誤の時代】
第3章 過渡期の絵本叢書 ―新潮社〈世界の絵本)
 1 叢書誕生のいきさつと全体像 {文芸書出版社の絵本叢書/朝鮮戦争前後の出版界/〈日本少国民文庫〉と雑誌「銀河」/〈世界の絵本〉の出発まで/〈世界の絵本〉の全体像}
 2 作品の特徴と評価 {中型版の主要作品/大型版の主要作品/叢書の終焉と評価}
第4章 〈岩波の子どもの本〉の新しさと時代による限界
 1 子どもの本の新しい潮流
 2 〈岩波の子どもの本)の創刊
 3 〈岩波の子どもの本)の内容について {絵本に内包する思想の問題『ちびくろ・さんぼ』の場合/主人公のキャラクターの解釈をめぐる問題/絵物語の場合}
 4 シリーズの意義と問題点
第5章 福音館書店の絵本「こどものとも」九六号までを中心に
 {福音館書店の概略}
 1 「こどものとも」の変遷 {草創期/外国絵本研究/展開期/展開期の表現の深化/生活絵本}
 2 「こどものとも」の表現法 {松居直のエディターシップ/多彩な才能/その他の作品}
 3 問題点と今後の課題
第6章 大衆絵本の動向
 1 出版について {小さい出版社/大きな出版社/主婦の友社/講談社/小学館/トッパン/ひかりのくに紹和出版}
 2 絵本の種類と読まれ方 {大衆絵本の分類/大衆絵本の読まれ方}

【第三部 黄金時代の開花】
第7章 一九六〇年代の絵本 ―新しい子ども文化の構築へ
 {六〇年代という時代}
 1 「こどものとも」から生まれた絵本群 {生活ファンタジーの充実/乗り物絵本/動物絵本/伝承・昔話絵本/異色の作品群}
 2 福音館以外の出版社による絵本 {至光社の絵本/こぐま社の絵本/童心社の絵本/ポプラ社の絵本/その他の絵本}
 3 六〇年代絵本の成果
第8章 一九七○年代の絵本 ―「絵本ブーム」と呼ばれた時代
 1 絵本と周辺の状況
 2 出版状況 {作り手の意識の変化:自己表現と個性/赤ちゃん絵本/民話絵本と民話風創作絵本/「絵本作家」の誕生/その他}
 3 絵本評論活動 ―「月刊絵本」の創刊
第9章 一九八○年代の絵本 ―結実と発展と
 1 一九八○年代の世相と絵本の周辺 {世相/絵本の周辺}
 2 一九八○年代の絵本作家と作品 {ベテランと新人/自然を描く絵本作家たち/戦争や公害など社会問題が絵本になる/歓迎 されたシリーズ絵本のキャラクターたち/宮沢賢治童話絵本化へ熱いまなざし}
第10章 一九九〇年代の絵本 ―問われる「絵本」の本質
 1 世紀末、社会がもとめるもの {急激な社会変化・不安な時代/「癒し」をもとめられる絵本}
 2 多様化する絵本の世界 {読者はだれ?/本流を築く絵本作家たち/ことばをつくる絵本作家/メッセージをなげかける絵本}

【第四部 絵本のさらなる多様化】
第11章 民話絵本
 1 戦前の民話絵本の流れ {民話と絵本の歴史的関わり}
 2 新しい民話絵本の誕生 {岩波の子どもの本/福音館の民話絵本/ポプラ社の民話絵本シリーズ}
 3 民話絵本の真価 {民話を絵本に仕立てること/読み継がれる民話絵本}
第2章 科学絵本の五〇年の歴史
 {戦後科学絵本の四つの時代}
 1 終戦直後から六〇年代初頭まで {戦後直後の科学絵本/「科学絵本」の意図/〈少年少女科学絵本〉と「科学絵本トケイノハナシ」/五〇年代:翻訳科学絵本の時代}
 2 六〇年代中頃から七○年代初頭まで {六〇年代という時代/六〇年代中頃〜七〇年代初頭の科学絵本/加古里子の科学絵本/いたずらはかせのかがくの本/小林実の科学絵本/翻訳科学絵本}
 3 七〇年代中頃から八○年代初頭まで {七○年代中頃から八〇年代初頭の時代/種々の科学絵本シリーズ}
 4 八〇年代中頃から現代へ {一九八○年代の科学絵本/一九九〇年代の科学絵本/戦後の科学絵本の五〇年}
第13章 子どもがはじめて出会う本 ―〇・一・二歳からの絵本
 {〇・一・二歳児と絵本}
 1 明治期から戦前の乳幼児の絵本 {明治期の乳幼児の絵本の実情/父親が存在する戦前の赤ちゃんの絵本/幼児語で表現する世界}
 2 戦後の乳幼児絵本の発展 {乳幼児絵本の新風/「いない いない ばあ」の誕生/乳幼児の絵本に明記された装丁者辻村益朗}
 3 読み継がれる一九六〇年代の作品 {乳幼児絵本の古典/いい子ではないから人気者の主人公「にゃんこ」}
 4 テーマにひろがりをみせた一九七〇年代の作品 {幼児の暮しとこぐまちゃん/わらべうたの絵本の登場}
 5 乳幼児期への理解と共感を深めた一九八○年代の作品
 6 読者への配慮や工夫のみられる一九九〇年代の作品
 7 ○・一・二歳への新しいアプローチ {〇・一・二歳児対象の月刊絵本/見守りたい日本版ブックスタートの活動}
第14章 仕掛け絵本
 1 絵雑誌の中の仕掛け {消えゆくものと残るもの/絵雑誌のなかで花開く仕掛けのアイデア}
 2 仕掛け絵本の始まり {子どものための仕掛け絵本の始まり/ストーリー不足による仕掛けアイデアの散逸/海外の仕掛け絵本の本格的な紹介}
 3 玩具添付型絵本の出現 {造形美術的仕掛けから玩具添付型絵本へ/駒形克己の「道具としての絵本」}
第15章 文字なし絵本
 1 絵本から文字がなくなって ―文字なし絵本の展開
 2 一九五〇・六〇年代の文字なし絵本
 3 一九七〇年代の文字なし絵本 {「ものの絵本」としての試み/細部の描き込みを楽しむ絵本/ナンセンスにイメージの展開を楽しむ絵本/自然の変化を視覚的に体験する絵本/一人の主人公を追って物語が展開していく 絵本}
 4 一九八〇・九〇年代の文字なし絵本
 5 日本の「文字なし絵本」によせて
第16章 ことばの絵本
 1 はなしことばの発達とことば絵本 {ものの絵本(認識絵本)/あいうえお絵本/オノマトペ絵本/ことばあそび絵本}
 2 「ことばの絵本」の新傾向
第17章 ハイパー絵本
 1 ハイパー絵本とは {ハイパー絵本とは何か/ハイパー絵本は「絵本」か}
 2 さまざまなハイパー絵本 {複合的に組み合わされた要素/作品の基本的構造と機能/シーラがいればだいじょうぶ/TOAD/ピコ/ももんがクラブ/出版・販売状況}
 3 さまざまなメディアによる物語享受 {子どものメディア享受状況/コンピューターと子ども}
 4 ハイパー絵本の将来

【第五部 絵本研究・絵雑誌の流れ】
第18章 絵本研究
 {絵本研究概観}
 1 絵本研究の起こり {先駆的絵本研究/瀬田貞二の絵本論}
 2 絵本研究の現状 {子ども絵本成立史/編集者の絵本研究/図書館員の絵本研究/児童文学研究者の絵本論}
 3 絵本研究の将来 {さまざまな試み/絵本研究の今後}
第19章 絵雑誌から月刊絵本へ ―戦後絵雑誌の流れ
 1 戦前の流れを汲む雑誌の復刊 {戦後いち早い復刊「日本ノコドモ」/直販方式を定着「キンダーブック」}
 2 戦前の総合絵雑誌の流れを汲む、新たな雑誌の創刊とその不振
 3 保育産業の一環として月刊絵本の登場
 4 これまでにない絵雑誌の登場 {斬新さを追求した「こどものせかい」/一冊一話の絵本「こどものとも」の功績と影響}
 5 時代の要請は雑誌の細分化へ {ベビーブームと年齢別編集/テレビ番組を巧妙に取り入れた雑誌づくり/アートとしての絵本をめざした「ロンパールームのほん」/自然科学の絵本の登場}
 6 月刊絵本の問題点と今後の課題
終章 絵本表現の可能性 ―新しい世紀に向けて
 1 絵本の基本概念と構造
 2 絵本における絵と詞の位置
 3 芸術表現の一形態としての絵本
 4 絵本プロデューサーの出現
 5 新世紀へ向けて、絵本を見つめる状況

参考文献
絵本関連略年表

作品・逐次刊行物索引

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