昭和59年　A５判　P437＋索引・文献P23　帯背少ヤケ、下端僅破れ　函背から端にかけてヤケ大　本体元パラ付　裏遊び紙少剥がし跡

“北方に向いていたシャーマニズム研究の目を日本及び南方に転じさせ、事実と理論の絶え間ない相互検証の末に、著者は、シャーマニズムは地域と時代を超えて人類に普遍的な宗教文化である、という結論を手に入れる。トランス、脱魂、憑霊など混乱している中核的概念を普遍的視座から見事に整理、理論化し、呪術-宗教的文化の中枢に迫る瞠目の書。”（帯文）

目次：
まえがき
序章　シャーマニズム研究の現状と課題

【第一部　シャーマニズムの基礎理論】
第一章　シャーマニック・トランスの象徴的内容
第二章　憑霊の概念
第三章　脱魂（Ecstasy）と憑霊（Possession）の諸相　南アジアを中心として
第四章　シャーマニズムの特質と類型　日本を中心として

【第二部　日本のシャーマニズム】
第一章　釜石のシャーマン的職能者　イニシエーションと儀礼について
第二章　長崎県五島の女性祈祷師
第三章　奄美のユタの“シャーマン的性格”
第四章　カミダーリィ（憑霊）の諸相　ユタ的職能者のイニシエーションについて
第五章　ユタ信仰の宗教文化的背景
第六章　ユタの祭壇構成のヴァリエーション　ユタの呪術宗教的観念・行為に関連づけて

【第三部　東南・南アジアのシャーマニズム】
第一章　シンガポールにおける童乩（Tang-ki）のイニシエーショーン
第二章　シンガポールにおける童乩（Tang-ki）の依頼者と依頼内容
第三章　シャーマニスティックな一新宗教集団の構造と機能　マレーシアの“黄老仙師慈教”について
第四章　シャーマン的職能者のセアンス（Séance）と託宣内容　マレーシア華人社会の事例から
第五章　インド・シャーマニズムの社会-文化的背景
第六章　シャーマンの宗教-社会的性格　南アジアの事例をめぐって
第七章　東南・南アジアのシャーマニズム

終章 シャーマニズムにおける普遍性と特殊性

あとがき
初出一覧
引用文献一覧
人名索引