1973年8月号 B5判 P114 全体に経年によるヤケ、角少イタミ 表紙汚れ、少イタミ
目次:
日活ポルノ裁判公判 詳報 ―ふたつの釈明書(検事側)提出
【批評特集1 Last Tango in Paris ベルトリッチについての賛否の評価】
美しきデカダンスに捉えられて 〈危険な思想家ベルトリッチ〉(高沢瑛一)
表現力の世代とファシズムの地盤 〈ベルトリッチとヴェーネ〉(吉田喜重)
【特集2 いまはガマン余技余業に専念 ―われらが映画作家たちの昨今】
今村昌平における沈黙の4年間 ボルネオ・スマトラ・コンゴと歩きまわる超人的努力は何の為に
鈴木清順とコマーシャル 映画監督出身ではNo.1といわれているが…
大島渚とTV〈女の学校〉明解・健康そのものの校長先生
田村孟と小説 テレビよさらば、純文学よ今日わ
若松孝二と土地熱 札びらの飛びかう土地屋サンから巻きあげて映画を
【特集3 ポルノ解禁!? その時こんな映画をつくりたい】
ぼくのブロセス、ぼくの場合(大和屋竺)
ピンクを必要とする社会は消滅しない(渡辺護)
極私的セックスシーン潜り(鈴木志郎康)
私にもいつか性の成熟がくれば(神山征二郎)
【特集4 ユニークな北一輝解釈 〈戒厳令〉】
無幻想空間の心情革命(磯田光一)
幻の起義者・北一輝(村上一郎)
【特集5 女と男 TOPICS&CRITICS ワイド版】
(1)大型新人深尾道典〈女医の愛欲日記〉の裏目読み(司摩那)
(2)女の見た本物ポルノぼかし版〈ハリウッド・ブルー〉(岸田理生)
(3)西村スエーデンポルノと東宝文芸大作は同じこっちゃ(高井新二)
(4)ジェルミの描いた超恐妻残酷に耐えるこそ現代の英雄(関井光男)
(5)白川和子の演技中止を撮した不完全映画の夢 〈パラノイヤの群れ〉(田中未知)
(6)笑わぬキートンのこんな見かた 〈キートン・カップス〉(寺林淳)
(7)〈カサブランカ〉にうつつをぬかした批評家の一瞬の幸福〈ボギー 俺も男だ!〉(緒野和)
(8)ゴッドファザーの影響、主人公は家に帰った 〈サウンダー バタフライはフリー〉(白石かずこ)
(9)性の教組ローレンスによる“待ちわびた処女”診断 〈女〉(高宮妖子)
【特集6 哀しみのベラドンナをめぐる多角批評】
虫プロアニメーション論(別役実)
アニメと藁半紙のエロス(上村一夫)
寸根悲願とディストピア(斉藤正治)
悪魔ちゃんに抱かれていった(高りょう)
【禁じられた日活ポルノ 〈森は濡れた〉〈女高性肉体暴力〉をめぐる批評】
森は濡れた論(沢よし恵)/存在の罠(原葵)/ポルノ地獄に有刺鉄線を見た(賀来恋慕)/禁じられたポルノ映画について
【特集 ポルノ映画女の感じ方ワイド版 マジメ女は性に激しく衝突する】
子宮をもっと緩めさせてよ 〈穴場情報 愛技お仕込処〉(北川れい子)
可哀そうなヒヤシンスの女のからだ 〈女狐〉(森本あさ子)
好きな男と寝られぬ呪縛 〈野良猫の性春〉〈欲望〉(花市紋女)
精液を顔にひっかけられても 〈エロスの誘惑〉〈濡れた唇〉(野原しげみ)
ピンク映評(小田克也)
日活ポルノ百本の入場数ベストテン(新宿・川崎)
【時評】
恐怖の演出者 その名は理不尽 邦画月報 東京消失・やくざ対Gメン囮・ゴキブリ刑事(遠井啓一郎)
東映におけるヤクザ映画の終焉 ヤクザ対Gメン・やさぐれ姐御伝・釜が崎極道(小沢啓一)
悲劇の背後に何があったか 洋画月評 激怒・雨の日にふたたび・ロリマドンナ戦争・アルフレッド・アルフレッド・ポギー俺も男だ(黒川順治)