ネルヴァル全集 全3巻揃 筑摩書房

1975年、75年、76年 A5判 P432、501、581+索引ほかP42 帯・月報揃 「要訂正箇所一覧」紙片付 各巻函ヤケ、少汚れ、帯少イタミ

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19世紀フランスの詩人・作家、ジェラール・ド・ネルヴァルの作品を集める。
旧版全3巻本。(1997年に本書と同じ筑摩書房から、全6巻の新版全集が刊行されている)

【I】帯少イタミ
“夢と狂気と幻想の織りなす神秘の宇宙。謎に包まれた作品群に詳細な註解を付して、その全体像の解明をめざす本邦初の集成。”(帯文)
目次:
詩篇
 幻想詩篇(訳:中村真一郎、入沢康夫)
  {廃嫡者/ミルト/ホールス/アンテロス/デルフィカ/アルテミス/橄欖樹下のキリスト/黄金詩篇/《訳註》}
 『幻想詩篇』関連詩篇(訳:稲生永)
  {兜をいただく頭/エレーヌ・ド・メックランブールに/マダム・イダ・デュマに/マダム・サンドに/マダム・アグワドに/J-y・コロンナに/ミルト/《訳註》}
 『ボヘミアの小さな城』収録詩篇(訳:中村真一郎、入沢康夫)
  《小オード集》{四月/ファンテジー/祖母/従妹/バイロン風の想い/上機嫌/政治/黒点/蝶/今日はでもなく、今晩はでもなく/シダリーズたち}
  《抒情歌曲》{スペイン/愛の合唱/ゴチックの歌/小夜曲}
  《訳注》
 雑詩篇(訳:井上究一郎、稲生永)
  {ナポレオンならびに戦うフランス(抄)/メロディー/悲歌的詩節/アイルランドの歌/人民―一八三〇年/貴族と従僕/宿駅/リュクサンブール公園の小道/ノートル=ダム・ド・パリ/林の中で/車中のめざめ/落日/あきらめ/ヴィクトル・ユゴーに/ラムスゲイトからアントウェルペンへの旅/トゥーレの王/シャルル六世の夢想(断章)/サン・ジェルマン=デ=プレの僧院/地底の合唱/イリリアの女たちの歌/モンテネグロの歌/アレクサンドル・デュマ氏に/ハインリヒ・ハイネ夫人に/あのひとは、愛、栄光をして希望のしるし/カルロッタ・グリジに(草稿断片)/色褪せた花(断章)/御位高き奥方よ………墓碑銘/《訳註》}

ボヘミアの小さな城(訳:中村真一郎・入沢康夫)
 或る友人に
 第一の城 {一  ドワヤネ街/二 肖像/三 シバの女王/四 泣きぬれた女/五 春(プリマヴェラ)}
 第二の城
 コリッラ
 第三の城
 《訳注≫

十月の夜(訳:中村真一郎、入沢康夫)
 {一 現実主義/二 我が友/三 モンマルトルの夜/四 雑談/五 ロンドンの夜/六 二人の賢者/七 盲人カフェ/八 パンタン/九 無礼講/十 焼肉屋/十一 中央市場/十二 イノサンの市場/十三 納骨堂/十四 バラット/十五 ポール・ニケ/十六 モー/十七 がらくたの山/十八 地精の合唱/十九 めざめ/二十 考察/二十一 メリノの女/二十二 クレビー=アン=ヴァロワ/二十三 牢獄にて/二十五 もう一つの夢/二十六 教訓/《訳注》}

散策と回想(訳:中村真一郎、入沢康夫)
 {一 モンマルトルの丘/二 サン=ジェルマンの城/三 歌のつどい/四 幼年時/五 初めの頃/六 エロイーズ/七 北の旅/八 シャンチイ/《訳註》}

ローレライ(抄)(訳:岡部正孝)
 ライン川からマインまで {六 フランクフルト/七 マンハイムとハイデルベルク/八 マンハイムの首斬人訪問}   
 チューリンゲンの想い出 {一 フランクフルトの『ファウスト』のオペラ/五 ローエングリン/七 シラー、ヴィーラント、宮殿/《訳註》}

評論(訳:稲生永、井村実名子)
 「演劇界」趣意書
 『マラーナのドン・ジュアン』
 哲学詩と共和主義の英雄たちについて
 木戸御免
 悲劇の将来について 360
 『ピキッロ』
 『ファウスト』序文
 古代芸術と近代芸術

口絵解説

月報:邦訳刊行に際して(佐藤正彰)/断片の光芒(川村二郎)/秘密の音楽(安藤元雄)/その日暮しの作家ネルヴァル(井村実名子)/プルーストのヴィジョンを開花させたネルヴァル(1)(井上究一郎)/証言(1)ジョルジュ・ベル、アレクサンドル・ヴェイユ

【II】帯少イタミ、背少ヤケ 本体天僅シミ汚れ
“永遠に失われた愛! 詩人の、小説家の、愛書家の、批評家の、歴史かの、旅行家の、愛好家のネルヴァルによる作品群。”(帯文)
目次:
火の娘たち
 アレクサンドル・デュマへ(訳:入沢康夫)
 アンジェリック(訳:入沢康夫) {第一の手紙/第二の手紙/第三の手紙/第四の手紙/第五の手紙/第六の手紙/第七の手紙/第八の手紙/第九の手紙/第十の手紙/第十一の手紙/第十二の手紙}
 シルヴィ(訳:入沢康夫) {一 失われた夜/二 アドリエンヌ/三 決心/四 シテールへの旅/五 村/六 オーチス/七 シャーリ/八 ロワジーの踊りの集い/九 エルムノンヴィル/十 グラン・フリゼ/十一 帰り路/十二 ドデュ爺さん/十三 オーレリー/十四 最後のページ}
 ヴァロワの民謡と伝説(訳:稲生永)
 オクタヴィ(訳:稲生永)
 イシス(訳:稲生永)
 《訳注》
 「シルヴィ」のテーマ(訳:入沢康夫)

『東方紀行』ある友への序章・東方へ(抄)
 {六 ウィーンの恋/七 日記のつづき/八 日記のつづき/九 日記のつづき/十 日記のつづき/十二 エーゲ海/十三 ウェヌスに捧げるミサ/十四 ポリフィルス狂恋夢/十八 三人のウェヌス/《訳註》}

カリフ・ハケムの物語(訳:前田祝一)
 {一 ハシッシュ/二 食糧の不足/三 王国の女性/四 モリスタン/五 カイロの火事/六 二人のカリフ/七 出発/《訳註》}

暁の女王と精霊の王ソロモンの物語 (訳:中村真一郎、入沢康夫)
 {一 アドニラム/二 バルキス/三 神殿/四 ミロ/五 銅の海/六 幽霊/七 地下の世界/八 シロアの洗濯場/九 三人の職人/十 拝謁/十一 王の晩餐/十二 マクベナク/《訳注》}

口絵解説

月報:夢と人生(栗津則雄)/楽屋裏(石井晴一)/ネルヴァルとボー(平井啓之)/ネルヴァルとピュトール(清水徹)/ルソーの死とネルヴァル(入沢康夫)/東方の誘惑(稲生永)/ブルーストのヴィジョンを開花させたネルヴァル(2)(井上究一郎)/証言(2) Th.ゴーチェ、J・ゴーチェ、シャンフルーリ

【III】帯少イタミ、背少ヤケ、時代シミ 本体天僅シミ汚れ 製本時のミスにより本体地から寒冷紗がはみ出ています
“「夢」は第二の人生である。われわれを不可見の世界から隔てているこれらの象牙か又は角の門を、私は戦慄を覚えずには潜れなかった。”(帯文)
目次:
オーレリア(訳:佐藤正彰)
 {第一部/第二部/記憶すべきことども/《訳註》}
 初稿 オーレリア
 オーレリア書簡

パンドラ(訳:稲生永)
 《訳註》

幻想小説(訳:渡辺一夫、入沢康夫、稲生永)
 悪魔の肖像
 緑の物怪
 サン=ジェルマン伯爵

思想的小品(訳:入沢康夫、稲生永、井村実名子)
 逆説と真理
 ディオラマ
 肉牛祭
 『間奏曲』
 赤い悪魔
 赤い予言者たち
 亡霊と幻想的創造物
 伯父の蔵書

創作ノート(訳:入沢康夫、稲生永、井村実名子)
 イタリア旅行 パノラマ
 東方紀行覚書(抄)
 ある手帳から
 [覚書断章]
 [詩篇構想]
 全集計画

書簡(訳:井村実名子)
 {一 サント=プーヴ宛〔一八三二年初頭〕/二 デュセニュール、ゴーチエ、ナントゥイユ宛(抄) 一八三四年十一月六日〔十一日〕/三 《脚本仲買人》〔ミシェル?〕宛〔一八三九年五月〕/四 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛〔一八三九年十一月二十六日頃〕/五 ジュール・ジャナン宛 一八三九年十二月二十三日/六 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛 一八四〇年十二月二十三日/七 ジュール・ジャナン宛〔一八四一年三月十六日〕/八 オーギュスト・カヴェ宛 一八四一年三月三十一日/九 エミール・ド・ジラルダン夫人宛〔一八四一年〕四月二十七日/一〇 ルイ・ペロ宛 一八四一年四月〔二十九日〕/一一 ジュール・ジャナン宛 一八四一年八月二十四日/一二 アレクサンドル・デュマ夫人宛 〔一八四一年〕十一月九日/一三 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛〔一八四二年〕十二月二十五日/一四 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛(抄)〔一八四三年〕八月十九日/一五 テオフィル・ゴーチェ宛(抄)〔(一八四三年八月末〕/一六 ジュール・ジャナン宛〔一八四三年〕十一月十六日/一七 「メサジェ・デ・テアートル」編集長オーギュスト・リルゥ宛〔一八四九年五月十二日頃〕/一八 テオフィル・ゴーチェ宛 一八四九年六月〔十五日〕/一九 「プレス」紙編集者オーギュスト・ネフツェル宛 一八五〇年十一月一日/二〇 ジュール・ジャナン宛〔一八五一年十二月二十七日〕/二一 ド・ソルム夫人宛 一八五三年一月二日/二二 ヴィクトリアン・ド・マルス宛〔一八五三年七月二十九日〕/二三 イボリット・リュカ宛〔一八五三年?〕/二四 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛 一八五三年十月二十一日/二五 モーリス・サンド宛〔一八五三年十一月五日〕/二六 アレクサンドル・デュマ宛 一八五三年十一月十四日/二七 ジョルジュ・サンド宛〔一八五三年十一月二十三日〕/二八 エミール・ブランシュ医師宛 一八五三年十一月二十五日/二九 エミール・ブランシュ医師宛 一八五三年十一月二十七日/三〇 エミール・ブランシュ医師宛〔一八五三年十二月二日〕/三一 アレクサンドル・デュマ宛〔一八五三年十二月四日〕/三二 ダニエル・ジャー宛〔一八五四年一月十日頃〕/三三 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛 一八五四年五月三十一日/三四 ジョルジュ・ベル宛〔一八五四年五月三十一日〕/三五 エチエンヌ・ラブリュニー医師宛 一八五四年六月二十日/三六 エミール・ブランシュ医師宛(抄)〔一八五四年六月三十日〕/三七 エミール・ブランシュ医師宛(抄) 一八五四年七月十一日/三八 フランツ・リスト宛〔一八五四年十月十日〕/三九 アントニー・デシャン宛 一八五四年十月二十四日/四〇 ラブリュニー夫人宛 一八五五年一月二十四日/四一 〔エステル・ド・ボンガール宛?〕〔一八四六年十月十五日?〕/付一 エチエンヌ・ラブリュニー医師からエミール・ブランシュ医師宛 一八五三年十月二日/付二 エミール・ブランシュ医師からパリ大司教宛 一八五五年一月二十七日}
 《訳註》

自筆家系図(内容概要)(訳:入沢康夫)
年譜(編:稲生永)
口絵解説
書誌
全索引

月報:『オーレリア』改訳に際して(佐藤正彰)/ネルヴァルとブルトン(菅野昭正)/パリ・ネルヴァル地図(渋沢孝輔)/象牙の扉と角の扉の彼方(出淵博)/ネルヴァルの狂気(稲生永)/プルーストのヴィジョンを開花させたネルヴァル(3)(井上究一郎)/証言(3) ハイリヒ・ハイネ/ネルヴァル関係書誌(編:井村実名子)
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