ミュージアムの思想 松宮秀治 白水社

2003年 四六判 P276 帯付 カバー少イタミ、僅汚れ

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2003年 四六判 P276 帯付 カバー少イタミ、僅汚れ

“ミュージアムとは何か
ミュージアムとは、美術館、博物館にとどまらない広領域の概念であり、西欧近代のみが創り出しえた全世界の一元化をめざす思想である。
本書は新しい視点からミュージアムをとらえ直す刺激的な論考。”(帯文)



十六、十七世紀の「クンストカンマー(人工物蒐集室)」「ヴンダーカンマー(驚異物蒐集室)」の流行や、さまざまな王権のもとで行われた図書蒐集、ルドルフ2世のコレクション、知の大衆化・視覚化としての博物学など、ヨーロッパにおける蒐集の歴史をとりあげつつ、その背景にある思想を探る。
日本語でいう「美術館」「博物館」にとどまらない、図書館、植物園、動物園、歴史建造物など、広い領域を含む「ミュージアム」という概念を、「全世界を自己の裡に取り込み、世界を所有しようという」西欧的なイデオロギーから生まれた装置として読み解く論考。

目次:
序章 ミュージアムとは何か

第一章 コレクションの制度化
 1 コレクション再考
 2 王権と教権
 3 宮廷コレクションの拡大

第二章 コレクションと帝国理念
 1 世界のカタログ化
 2 政治の視覚化
 3 ユートピアから科学へ

第三章 ミュージアムの思想
 1 自然の征服
 2 新しい「神殿」の建設
 3 「芸術」の誕生
 4 保存の思想・排除の思想

終章 ミュージアムの思想の拡がり

参考文献
あとがき
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