1978年　A５判　P275　カバーヤケ大、少汚れ、端少イタミ　小口および巻頭写真ページヤケ、時代シミ

畿内を中心としておもに西日本の村落社会でみられた、神社の伝統的祭祀組織の一種「宮座」について、昭和44年の予備調査および45〜48年に10ヶ所でおこなった調査およびデータの分析をまとめる。
巻頭に資料写真12ページ（モノクロ）を付す。

目次：
序章　従来の宮座研究と問題の所在　―本研究の視角及方法―

第一章　滋賀県の宮座の現況　―予備的広域調査―
　第一節　調査の目的と方法
　第二節　調査の結果
　第三節　概括と集中調査への覚書
　（付）滋賀県の宮座調査票

第二章　事例I　甲賀郡信楽町多羅尾　―長老制と株座の村座化―
　第一節　宮座の組織と経営
　第二節　宮座の儀礼（九日まつり）

第三章　事例II　高島郡今津町深清水　―村座と株の増加―

第四章 事例III　甲賀郡信楽町朝宮　―株座の膨脹分化―
　第一節　宮座の組織
　第二節　宮座の儀礼（秋祭）

第五章　事例IV　滋賀郡志賀町北小松　―宮座裁判と株座の廃止―
　第一節　裁判に至るまでの事情
　第二節　第一審における諸問題
　第三節　控訴審における諸問題

第六章　事例V　大津市伊香立町南庄　―宮座裁判と株座の存続―
　第一節　明治前期の宮座係争事件（北小松事件との対比）
　第二節　現在の宮座組織
　第三節　宮座の儀礼（春祭）


第七章　事例VI　蒲生郡竜王町弓削　―長老制と双分組織―

第八章　事例VII　神崎郡永源寺町石谷　―家制と年齢階梯（座）の組換―

第九章　事例VIII　伊香郡西浅井町大浦　―年齢階梯の変則―

第一〇章　事例IX　伊香郡西浅井町集福寺　―双分的当家制と親族紐帯―

第一一章　事例X　蒲生郡蒲生町鋳物師　―村座の中の株座―

終章　宮座の構造と変化
　第一節　宮座の構造概念
　第二節　宮座の変化と類型
　第三節　今後の課題と展望

後記
参照文献