1996年　四六判　P342　帯スレ、角折れ跡　カバー少イタミ、背少ヤケ　ページ下角少イタミ　ページ僅開きグセ　P212下端僅シミ汚れ

“ワイマール共和国大衆文化のドキュメント。光と影があやなす華麗なカレイドスコープ。”（帯文）

“映画と観客、市街、旅行とダンス、書物…。
ワイマール共和国の表層の細密な観察を通して大衆社会の現状と行く末を考察。時代の精神、政治的社会的または文化的リアリティーを認知させる日常のモメントを明確に捉える。”（帯裏紹介文）

『カリガリからヒトラーへ』などの著作でも知られる批評家・社会学者クラカウアーが、1920〜31年にかけて当時の文化的表象を思索、論評したエッセイをテーマごとに整理して収録する。

目次：
【導入―自然幾何学】
少年と雄牛
　動きのスケッチ
平面二題
　湾
　四角形
ある市街図の分析
　場末と都心

【外的・内的主題】
　写真
旅行とダンス
大衆の装飾
ベストセラーとその読者
新市民層の芸術形式としての伝記
中間層の反乱―「行動」グループの分析
待つ者

【構成】
理念の担い手としての集団
ホテルのロビー

【遠近法】
ドイツ語訳聖書
　マルティン・ブーバーとフランツ・ローゼンツヴァイクの翻訳について
カトリシズムと相対主義
　マクス・シェーラーの『人間における永遠なるもの』
学問の危機
　マクス・ヴェーバーとエルンスト・トレルチの原則的著書について
ゲオルク・ジンメル
ヴァルター・ベンヤミンの著作について
フランツ・カフカ

【映画】
更紗模様の世界
　ノイバーベルスベルクのウーファ都市
ごく普通の女店員が映画に行く
　開かれた出世の道
　性と性格
　武装する国民
　世界旅行者
　汚れなき黄金の心
　現代のハルン・アル・ラシッド
　物言わぬ悲劇
　錯乱寸前

【映画　一九二八年】
娯楽崇拝
　ベルリンの映画劇場

【終結部　―消点】
倦怠
リンデンパサージ ュとの別離

訳注
訳者解説