昭和36年 A5判 P210 ビニールカバー端破れ 本体カバーおよび両見返し時代シミ
“つい見おとしがちな脇役の美は人知れずその役目をはたしている
美術遺産の宝庫 奈良や京都の仏像の台座から寺院の破風の一隅にまでかくれた脇役の美を求めてカメラは歩きつづける”(帯文)
近畿の神社仏閣を中心に、建築の装飾部や調度、庭園、像など、「目立たぬ存在ながら、捨てがたい興趣、価値をもつもの」をとりあげ、研究者や文学者らによる解説文とモノクロ写真で紹介。
昭和33年から産経新聞文化爛で連載したものを単行本としてまとめる。
目次:
1 桂離宮中書院の高床広縁/2 高山寺の石水院/3 高山寺石水院のくぎかくし/4 北野神社のキリシタン灯ろう/5 名物うどんの俵屋/6 賀茂別雷神社の砂庭/7 大徳寺山内参道/8 芳春院の打月橋/9 修学院離宮の一二三石/10 曼殊院門跡の梟の手水鉢/11 銀閣寺の盛り砂/12 法然院本堂の直壇/13 南禅寺境内の疏水/14 南禅寺金地院鶴亀の庭/15 平安神宮の沢度り/16 清水寺の音羽の滝/17 高台寺薬医門のかえるまた/18 六波羅蜜寺の空也上人木像/19 豊国神社唐門のこい/20 三十三間堂の雷神/21 三条大橋の擬宝珠/22 祇園祭鶏鉾のブラッセル織壁掛/23 御所の八ツ橋/24 相国寺の庫裏/25 裏千家溜精軒の下地窓/26 二条城東大手門の鋲/27 二条陣屋の防音障子/28 西本願寺の欄間/29 西本願寺の北能舞台/30 西本額寺百華苑舗道敷石/31 黒書院のふすまの引き手/32 島原角屋の檜垣の間/33 島原角屋の燭台(菊)/34 壬生寺の無縁塔/35 東寺講堂梵天像水鳥/36 東福寺方丈の庭/37 伏見稲荷神社のきつね像/38 石峰寺五百羅漢像/39 万福寺の魚鼓/40 万福寺天王殿歩廊高欄/41 醍醐三宝院の庭園/42 醍醐寺大威徳明王像の牛/43 宇治平等院の鳳風/44 平等院鳳凰堂天蓋/45 宇治橋の三の間/46 般若寺石塔群像/47 東大寺大仏台座蓮弁毛彫/48 東大寺大仏殿中門の女神像/49 正倉院校倉の校木/50 東大寺戒壇院持国天の邪鬼/51 法華堂(三月堂)不空羂索観音の宝冠/52 華堂内陣の灯ろう/53 二月堂の石段/54 東大寺食堂南壁面/55 新薬師寺の鬼がわら/56 元興寺極楽坊禅室連子窓/57 興福寺五重塔の風鐸/58 興福寺の維摩居士像台座/59 興福寺の竜灯鬼の竜/60 春日大社釣灯ろう/61 春日大社の大太鼓/62 奈良春日山の石くつ仏/63 氷室神社の灯ろう/64 法華寺横笛尼像/65 秋篠寺伎芸天/66 西大寺文殊五尊像の童子/67 薬師寺の薬師三尊台座/68 薬師寺東塔の水煙/69 唐招提寺千手觀音の「どくろ」/70 唐招提寺破損仏・如来形立像/71 郡山城の逆さ地蔵/72 慈光院庭園/73 法隆寺の築地べい/74 法隆寺五重塔涅槃像/75 酒船石/76 飛鳥の亀石/77 飛鳥の猿石/78 畝傍山ろくの土偶/79 大和民家の屋根/80 長谷寺の鼠の短檠/81 多武峰十三重塔/82 石山寺の三十三ヵ所観音礼堂/83 都久夫須麻神社の装飾彫刻/84 長命寺の石段/85 大阪城の石垣/86 四天王寺舞楽の猿面/87 四天王寺勢至菩薩像/88 天満天神祭のお迎え人形/89 文楽座のつめ人形/90 久本寺番神堂の鬼がわら/91 南宗寺の六地蔵灯ろう/92 吉村邸の勝手口/93 吉村邸土間の一角/94 観心寺書院の格子欄間/95 観心寺の邪鬼/96 高野山阿弥陀聖衆来迎図/97 高野山光台院阿弥陀如来像の光背/98 東照宮拝殿の「せみ」/99 神呪寺の青銅仏/100 姫路城の狭間
あとがき
観光のみちしるべ