昭和44年　四六判　P278　函カバースレ、少汚れ、少イタミ　帯端少破れ　本体背少ヤケ　両見返しヤケ

“「すべてを殺せ。神はおのれを知りたもう！」 アルビジョア十字軍兵士間でこの合言葉が叫ばれるや、自由を誇る異端の町ベジエは修羅場と化した。 ローマ法王が拒絶する異端者を追求した衝撃の記録。”（帯文）

“ローマ法王権力の絶頂期、キリスト教会をゆさぶる異端の運動は、全ヨーロッパに溢れんとしていた。
一二〇九年六月、南フランス、口ォヌ、ソォヌ両河の合流点にアルビジョア十字軍が集結。七月二一日、すでにベジエに進行し、翌日、中世最大の虐殺が執行された。さらに、征服者シモン＝ド＝フォールが登場絶望の戒律に身を染めた異端者の群れを、徹底的にたたきのめした。
本書は異端審問への道を血で色どる、二〇余年間のアルビジョア騒乱を軸に、南フランスの異端の抵抗を追求した。”（帯裏紹介文）

目次：
はしがき

聖ベルナールの怒り
　呪いの町／信仰の掟／異端の運動／カタリの発現

南フランスの風雲
　南部の国々／吟遊詩人／豊かなる南ガリア／軽い土と重い土／不完全封建制／瀆聖の騎士たち

異端カタリ派
　バルカンの遠き租たち／異端の書／善き神と悪しき神／絶望の戒律／異端者の群れ／完徳者と帰依者

アルビジョア十字軍
　アルビジョア派／ロィヌ河畔の惨劇／ベジエの虐殺／カルカッソンヌの攻囲／征服者シモン＝ド＝モンフォール

百合の紋章
　フランス人との戦い／ミュレの合戦／王旗の登場／異端審問

後日譚