2008年　A５判　P572　カバー少汚れ

目次：
柏木隆雄教授退職記念論文集刊行にあたって（和田章男）

【第一部　バルザック篇】
「輝く星座のごとく」：バルザックにおける人物の集団化の一例（岩村和泉）
バルザック『魔王の喜劇』における諷刺の手法（大下祥枝）
ロール・シュルヴィルは何故書き始めたのか（大竹仁子）
『女性研究』における語り手の問題（奥田恭士）
バルザックにおけるテクスト内テクスト　―『あら皮』と『幻滅』第二部を中心に―（鎌田隆行）
バルザック、わが旅（九野民也）
『人間喜劇』における画家たちの世界　―偏愛と不在の軌跡―（澤田肇）
バルザックと摂取吸収作用（アンテュスュセプション）について（中堂恒朗）
結論の出ない「人間喜劇」（中村 加津）
『オノリーヌ』における謎の読解と共有の幻想（博多かおる）
『人間喜劇』における絵画コレクションの命運　―『ピエール・グラスー』を中心に―（松村博史）
隠喩としての図像　―『人間喜劇』におけるポルトレ―（村田京子）

【第二部　理論・応用篇】
過去形に対応する現在形（井本秀剛）
現代フランス語における名詞から前置詞への文法化（春木仁孝）
Comptes amoureux研究（5）（鍛冶義弘）
『悲愴曲』「王侯」におけるアンリ三世（濱田明）
パスカルの計算機と負数（永瀬春男）
女性の身体と社会　―ジョルジュ・サンドの初期作品における〈産む女〉、〈産まない女〉―（高岡尚子）
聖アントニウスの誘惑をめぐって（金崎春幸）
リラダンにおけるタナトス　―『未来のイヴ』と『アクセル』―（小西博子）
ロートレアモン＝デュカスによる「偽りのジャンル」小説の活用法　―『マルドロールの歌』「第6歌」における“反＝小説”の生成―（寺本成彦）
アンドレ・ジッドの『女の学校』　―日記体小説における作者と「編集者」について（小坂美樹）
マルセル・プルーストと政教分離法　―「コンブレー」の二つの教会をめぐって―（長谷川富子）
『失われた時を求めて』における「夢想」の町の機能　―バルベックの海の嵐のモチーフをめぐって―（川本真也）
占領下の時代と二つの『美女と野獣』（松田和之）
ヒツジは実在するか？　―『星の王子さま』という儚い虚構―（藤田義孝）
「誘惑」をめぐって　―アンドレ・マルロー『西洋の誘惑』についての小論―（上江洲律子）
追放から再生へ　―カミュ「生い出ずる石」における泉のイメージを介して（安藤麻貴）

【第三部 比較篇】
芥川龍之介におけるボードレール受容の展開（北村卓）
永井荷風に見るギ・ド・モーパッサン（足立和彦）
『方丈記』から半自伝的散文作品へ　―日本を巡るジャック・ルーボー―（アニエス・ディソン）
パスカルとロベルヴァルにおける空気の弾性（武田裕紀）
クロード・フォーリエルとスタンダールにおけるアラビア（粕谷祐己）
サント＝ブーヴとヴィオレ＝ル＝デュック（岩根久）
ネルヴァルとピエール・ジュール・エッツェル（小林宣之）
フォーレの歌曲の“文学性”　―Tristesse, Lydia, Clair de Lune―（中村順子）
アンドレ・ジッドと美術　―モーリス・ドニをめぐって―（立川信子）
メルロ=ポンティとヴァレリー（井上直）
感覚の詩学　―プルーストとルコント・ド・リール（加藤靖見）
パスカル・キニャールと「自然の叫び」　―音楽と文学の結び目について―（小川美登里）
20世紀フランス文学における旅とエクリチュール　―「旅行記」の終焉と「旅行小説」の興隆―（和田章）

深い感謝をこめて（柏木隆雄）

柏木隆雄先生略歴
柏木隆雄先生研究業績目録