2001年5刷　文庫判　P574＋88　カバー少汚れ、スレ、少イタミ　小口少汚れ　表紙から巻頭数ページにかけて上角折れ跡

“ナマコ　―この奇妙に魅力的な生物の視座から、アジアと日本の歴史を眺めてみると何が見えてくるの
か。東北アジア・中国・東南アジアを覆う広大な歴史の舞台で、ナマコがヒト族と関わっていくさまを悠然たる文章で描き出しながら、大文明の下で抑えられ続ける辺境　―とりわけ海の民の重要性を問いかけ、植民地主義万能の思い込みに修正を迫る歴史ルポタージュ大作。90年度新潮学芸賞作。”（カバー裏紹介文）

目次：
はじめに

【第1部　太平洋の島々】
I　台所の実験
II　パラオ女性の教え
III　真珠とからゆきさん
IV　クック船長の赤い羽
V　マニラメンとナマコ語
VI　フィジーの混乱

【第2部　アボリジニーの浜辺】
I　オーストラリア史の仕組み
II　東と西の谷間
III　マカサーンの出漁
IV　揺れる国境
V　料亭バグースのこと
VI　バッファローの旅
VII　赤い靴の連想
VIII　墓に眠る人びと
IX　階段踊り場の説

【第3部　〈南インド諸島〉の人びと】
I　魔女
II　海港マカッサル
III　テルナテの領土
IV　大きな踊り場
V　スルー
VI　海賊と奴隷
VII　華人

【第4部　漢人の北から】
I　俵物三品
II　平民食
III　伊勢・志摩の串
IV　風に飛ぶ仙人
V　アイヌ勘定
VI　明治という時代
VII　半島と列島
VIII　ゼラチン食の流れ
太陽と星くず
あとがき
解説（鹿野政直）

ナマコ分類表
参考文献
索引