1988年　四六判　P229

昭和56年にはじまり、塚本邦雄が講師をつとめた韻文定型詩中心の文学講座「夜鶯の会」会員作品集。
43名の短歌と9名の俳句を各30篇ずつ集め、作者ごとに塚本解題を加える。

目次：
【I　三十一音律の部】
倭文機　吉永毬子
零露のごとし　山下久美
笛亮々　安田申佳
明日の逃水　宮野佐登
あひつわかれつ　本庄吟子
風の柩　古澤昌子
石榴の焔　藤本芳郎
未来と言はず　藤林和子
禁忌燦爛　藤田和子
恋ただよへり　日高孝一
鳥影　速水万里
潮八合満　羽田敦
さきがけ　林和宏
共同幻想付点休止符　西野宏子
変雲井調子　中家良
くれなゐきざす　中村惠子
水の行方を　高橋満千子
逸り堆一人　高島幸雄
蹉《足＋陀の右側》タリ　善清馨
五段帖　鈴木民子
転害門　鈴木妙子
沛然たり　須川よう子
美男機長　澤枝以子
紺青はるけし　佐々木柊一
銀の耳環　小寺常義
花背にて小角隆男
非歌域掘鑿　コージン・サカモト
擬態　児島貴子
枯野幻想　草深俊子
さびしき器　川原廸
わが冬の旅　鴨下可代子
一月の鰐　加納百合子
銅版画集　梶浦公
青罌粟炎ゆ　岡本吉人
八風街道
美貌の瀑布　江畑實
吟遊流離　上田明子
ちりぬるを　稲田淑子
ぎやまんの海　井上ありす
断絃の絃　伊藤美津世
命たまゆら　石崎虚空
響灘　浅野マチオ
明日も曇らむ　朝倉圭子

【II　十七音律の部】
夏澄む　山口寥
風花帖　溝井章允
砂文字　松井桂
彗星の春　永島靖子
夢中微睡　重松白雲子
回帰　小林青揚
紅もて封ず　大石悦子
軽羅　今村郁子
風童子　伊藤美津世

刊記（政田岑生）