昭和54年　Ａ５判　P792＋索引P14　函僅汚れ　本体天少時代シミ

目次：
【本篇　美学基礎論】
序論
　第一節　美学の運命と使命　　｛一　「美」の「学」の悲劇性／二　美意識と美学的認識／三　芸術の認識と解釈｝
　第二節　美学の対象領域　　｛一　「美」と「美的（直感的）」／二　自然美と芸術美／三　美と芸術（「美的」と「芸術的」）　（1）美の愛への関連　（2）芸術の技術への関連｝
　第三節　美学の方法論的定位　　｛一　「哲学的」美学と「科学的」美学／二　研究方法の多極化／三　事象そのものへの道　（1）心理学的方法　（2）社会学的方法　（3）記号論的方法　（4）価値論的方法　（5）現象学的方法　（6）存在学的方法｝

第一章　美の存在相
　｛一　美の虹霓性／二　美の孤島性／三　美の深淵性｝

第二章　美的体験の構造
　序説　｛一　美の主観面の諸問題／二　美的体験の諸形式／三　美的体験一般の基本構造｝
　第一節　自然観照　｛一　自然の直観的受容　（1）美的静観　（2）美的交感／二　自然の前芸術的形成　（1）局限と調整　（2）内面的様式化｝
　第二節　芸術創作　｛一　芸術的表現　（1）芸術的再現　（2）芸術的表出／二　芸術的形成　（1）合法則的形成　（2）個性化適形成｝
　第三節　芸術観照　｛一　芸術的表現の受容　（1）芸術的静観　（2）芸術的交感／二　芸術品の評価と解釈｝

第三章　美的対象の構造
　序説　｛一　美的対象の主観的存在性格／二　芸術作品の客観的規定性と同一性／三　　美的対象、特に芸術作品の基本構造｝
　第一節　素材の復権　｛一　物質的材料としての素材／二　事物的対象としての素材｝
　第二節　形式の解析　｛一　感覚現象としての形式　（1）空間芸術の実在形式と仮象形式　（2）時間芸術の実在形式と仮象形式／二　構成方式としての形式　（1）合法則的形式　（2）個性化的形式｝
　第三節　内容の解析　｛一　表現された意味としての内容　（1）有機的-機能的内容　（2）心理的-精神的内容　（3）普遍的-本質的内容／二　形成された題材としての内容　（1）モティーフ　（2）ファーベル　（3）テーマ　（4）イデー｝

第四章　美的価値の原理
　序説　｛一　美的価値論への要請／二　調和説の転変／三　美的体験ならびに対象の調和性｝
　第一節　表現上の調和　｛一　直観性と感動性／二　形象と内容／〔附〕美の静観性と仮象性について｝
　第二節　形成上の調和　｛一　法則性と自由性／二　形式と充実／〔附〕美の完結性と隔在性について｝
　第三節　実現と形成の調和　｛一　原体験とその形成／二　素材と様式／〔附〕美の人格的創造性について｝

第五章　美の諸特殊形態
　序説　｛一　諸価値の区別と関係／二　美の自律性と汎律性／三　美の特殊形態と美的範疇｝
　第一節　美的快楽の問題　｛一　美意識の快楽性／二　美的享受と官能的享楽／三　美と性の接合―性愛美｝
　第二節　美的真の問題　｛一　美と真―芸術と認識／二　美的真の諸相　（1）自然直観の真　（2）芸術的表現の真　（3）芸術的形成の真／三　諸芸術における真への要求　（1）文芸上の真　（2）美術上の真　（3）非再現的芸術における真｝
　第三節　道徳美の問題　｛一　倫理主義美学の系譜／二　美的価値と倫理的価値／三　道徳美の根拠／四　芸術の実存的意義｝
　第四節　技術美の問題　｛一　美と効用／二　美術の美と機能／三　技術美の構造　（1）質料的契機　（2）形式的契機　（3）機能的契機｝

【続篇　芸術理論】
第一章　美的技術としての芸術
　序説
　第一節　美学と技術哲学　｛一　テクネーの哲学への要請／二　諸活動形式とその諸価値内容への関係／三　芸術哲学の領域的地位｝
　第二節　芸術の基本構造　｛一　芸術の美的性格　（1）芸術家の創作と技術家の制作　（2）芸術品の観照と他の技術的作物の観照／二　芸術の技術的性格　（1）自然の生産と芸術制作　（2）美的自然享受と芸術鑑賞／三　芸術における美的および技術的契機の綜合　（1）美の静観性と創造性　（2）技術の考量性と創造性｝
　第三節　芸術の技巧　｛一　技巧の意義に関する諸説／二　技巧の機能とその限界｝

第二章　芸術類型論序説
　｛一　芸術の本質の類型的分化／二　芸術類型の概念規定　（1）具象性　（2）相対性　（3）価値への関連性／三　芸術分類論と芸術様式論｝

第三章　芸術の分類
　第一節　ジャンルの生と本質　｛文芸上の示例　（1）定型詩と自由詩　（2）抒情文芸と叙事文芸　（3）詩的芸術劇的芸術｝
　第二節　諸芸術の体系　｛（1）二次元的複合法　（2）三次元複合法　（3）多次元的複合法／一　空間芸術と時間芸術　（1）空間芸術―平面芸術と立体芸術　（2）時間芸術―音芸術と身体運動の芸術／二　純表出的芸術と象形的芸術と意味表徴的芸術　（1）感情象徴的表出芸術と本来的表出芸術　（2）描写的象形芸術と模擬的象形芸術　（3）言語記号論的芸術とイコン記号的芸術／三　純粋芸術と効用芸術　（1）目的芸術の諸位相　（2）自由芸術の諸位相｝

第四章　芸術の様式
　第一節　ジャンルと様式　｛一　諸ジャンルの様式／二　ジャンル的諸様式概念｝
　第二節　様式の累層と交錯　｛一　歴史的様式と個人的様式／二　時代様式と民族様式／三　時期様式と世代様式／四　種族様式と地方様式｝
　第三節　基本様式の体系　｛一　基本様式に関する諸説　（1）「ナイーフ」と「ゼンティメンターリッシュ」　（2）「アポロン的」と「ディオニュソス的」　（3）「象徴的」と「古典的」と「浪漫的」　（4）「自然主義」と「自由の観念論」と「客観的観念論」の様式　（5）数対の一次元的様式概念　（6）数対の多次元的様式概念／二　基本様式の三次元的対立　（1）客観的様式と主観的様式　（2）静的様式と動的様式　（3）即実的様式と観念的様式｝

索引