1978年初版　Ａ５判　P275　函背少ヤケ、少シミ汚れ　本体表紙僅汚れ　天・小口少汚れ

加藤楸邨の随筆集。前半部では著者自身の句を一つずつ挙げ、その周辺をめぐる思い出や随想、後半部では秋櫻子、波郷、茂吉、さらには芭蕉といった先達の鑑賞や自身にとっての関わりなどについて綴る。

目次：
人間往来
　山繭／蛇苺／種蒔桜／音の記憶／干した白葡萄／ふぐり／胸と顔／破れ壺／ひめはじめ／欅／薯の芽／モンペ／凧／亀鳴く／虫ふたつ／古い樹木／鷹／樹胎仏／修那羅峠／蜘蛛嫌い／怒濤／雪解七草／魚の顔／牡丹／狩勝峠／梟／チンドン屋の足／仏法僧／『廓』と『花』と／柚子／兎の水滴／夕焼けと下駄／焚火／落葉松／木魂／女うた時代／女の目／正義派／浦上にて／《さんずい＋兆》河の石／葱／《かりん》／山椒魚／猫／古火鉢／蟻／白い色／硯／池／臍

「夜の目」と「昼の目」
『師友懐古』をよんで
波郷永別
茂吉の借り目
私の中の高村光太郎
私の中の『万葉集』
石濤と芭蕉
もうひとつのみちのく

あとがき