文庫判 各巻詳細は下記をご参照ください
【第1巻】
1988年25版 P317 カバー角スレ
訳:大西尹明
“二十世紀最後の怪奇小説作家H・P・ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集―本巻には、不気味な魚影がうごめく禁忌の町を舞台に〈ダゴン秘密教団〉にまつわる怪異を描く『インスマウスの影』をはじめ、デラポーア家に伝わるおぞましい血の秘密が戦慄を呼ぶ『壁のなかの鼠』やブラック・ユーモア風の『死体安置所にて』など全四編を収録。”(カバー裏紹介文)
目次:
インスマウスの影/壁のなかの鼠/死体安置所にて/闇に蠢くもの
訳者あとがき
【第2巻】
1988年16版 P301 カバー角僅スレ カバーおよび表紙折れ跡
訳:宇野利泰
“……本巻には、宇宙的恐怖にみちた暗黒世界への鍵ともいうべき『クトゥルフの呼び声』をはじめ、冥界の旋律にとらえられた老音楽家の怪異を描いた『エーリッヒ・ツァンの音楽』そして作者三大長編のひとつ『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』の全三編を収録。”
目次:
クトゥルフの呼び声/エーリッヒ・ツァンの音楽/チャールズ・ウォードの奇怪な事件{1 結末と序曲/2 先人と妖異/3 探査と招魂/4 変容と狂気/5 悪夢と消散}
訳者あとがき
【第3巻】
1984年初版 P341 帯およびカバー角少スレ ページ端ヤケ
訳:大瀧啓裕
“……本巻には、アーカムやアヴドゥル・アルハザードが初めて言及される初期の作品や、ロバート・ブロックに捧げられた作者最後の作品をはじめ、ラヴクラフト宇宙観の総決算ともいうべき、時空を超えた存在〈大いなる種族〉を描く『時間からの影』など全八編を収録。”
目次:
ダゴン/家のなかの絵/無名都市/潜み棲む恐怖/アウトサイダー/戸口にあらわれたもの/闇をさまようもの/時間からの影
資料:履歴書
作品解題(大瀧啓裕)
【第4巻】
1987年4版 P345 カバー角スレ 小口少時代シミ
訳:大瀧啓裕
“……本巻には、ヒマラヤすら圧する未知の大山脈が連なる南極大陸は禁断の地を舞台に、著者独自の科学至高を結実させた超大作「狂気の山脈にて」をはじめ、中期の傑作「宇宙からの色」「ピックマンのモデル」や初期の作品「眠りの壁の彼方」など全七編を収録した。”
訳:大瀧啓裕
目次:
宇宙からの色/眠りの壁の彼方/故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実/冷気/彼方より/ピックマンのモデル/狂気の山脈にて
資料:怪奇小説の執筆について
作品解題(大瀧啓裕)
【第5巻】
1991年8版 P349 カバー角少スレ、裏僅汚れ
訳:大瀧啓裕
“……本巻には、医学生のおぞましい企てを描く「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」。ニューヨークの貧民街に巣食う邪教のともがらがもたらす「レッド・フックの恐怖」など、クトゥルー神話の母胎とされる全八編を収録。諸君は一読、鬼才の王国に虜となるであろう。”
目次:
神殿/ナイアルラトホテップ/魔犬/魔宴/死体蘇生者ハーバート・ウェスト/レッド・フックの恐怖/魔女の家の夢/ダニッチの怪
資料『ネクロノミコン』の歴史
作品解題(大瀧啓裕)
【第6巻】
1995年6版 P354 カバー角僅スレ
訳:大瀧啓裕
“……本巻には、作者の分身たるランドルフ・カーターを主人公とする一連の作品、および、それと密接に関わる初期のダンセイニ風掌編を収録した。波瀾万丈の冒険小説「未知なるカダスを夢に求めて」等全九編は、諸氏の魂を電撃のごとく震撼せずににはおかぬであろう。”
目次:
白い帆船/ウルタールの猫/蕃神/セレファイス/ランドルフ・カーターの陳述/名状しがたいもの/銀の鍵/銀の鍵の門を越えて/未知なるカダスを夢に求めて
作品解題(大瀧啓裕)
【第7巻】
2005年初版 P379
訳:大瀧啓裕
“本巻には、栄華をきわめた都市の誕生から滅亡までを描く「サルナスの滅亡」、過去を探し求める男の遍歴「イラノンの探求」など十三編を収録。さらに巻末には初期作品五編、またラヴクラフトが書簡に書きとめた夢を抜粋した「夢書簡」を収めた。”
訳:大瀧啓裕
目次:
サルナスの滅亡/イラノンの探求/木/北極星/月の湿原/緑の草原/眠りの神/あの男/忌み嫌われる家/霊廟/ファラオとともに幽閉されて/恐ろしい老人/霧の高みの不思議な家/初期作品/夢書簡
資料:断片
作品解題(大瀧啓裕)
【別巻上】
2007年初版 P366 帯付
訳:大瀧啓裕
“ラヴクラフトは数多くの添削や共作を手がけ、ほぼ全面改稿に近いほど手を加えたものもある。その一部は全集に収録されたが、今回は程度の多少にかかわらず、ラヴクラフトの手の入った作品を執筆年代順に別巻二冊に網羅した。上巻には、連続殺人規の異常心理をあつかった「最愛の死者」、地獄絵の恐怖を描く「メドゥサの髪」ほか十二編を収める。”
目次:
這い寄る混沌(E・バークリイ)/マーティ浜辺の恐怖(S・H・グリーン)/灰(C・M・エディ・ジョニア)/幽霊を喰らうもの(C・M・エディ・ジュニア)/最愛の死者(C・M・エディ・ジュニア)/見えず、聞こえず、語れずとも(C・M・エディ・ジュニア)/二本の黒い壜(W・B・トールマン)/最後の検査(A・デ・カストロ)/イグの呪い(Z・ビショップ)/電気処刑器(A・デ・カストロ)/メドゥサの髪(Z・ビショップ)/罠(H・S・ホワイトヘッド)
【別巻下】
2007年初版 P396 帯付
訳:大瀧啓裕
“ラヴクラフトが手がけた添削・補作を執筆年代順に集成した別巻二冊をもって、本全集は完結する。下巻には、奇怪なミイラに秘められた太古の恐怖が甦る「永劫より」、金星にそびえる不可視の巨大迷路をさまよう男の焦燥を描く「エリュクスの壁のなかで」、海が湛える戦慄と神秘を詩情豊かに綴る「夜の海」ほか全十一編に別巻収録作品の解題を付す。”
目次:
石の男(H・ヒールド)/羽のある死神(H・ヒールド)/博物館の恐怖(H・ヒールド)/永劫より(H・ヒールド)/墓地の恐怖(H・ヒールド)/山の木(D・W・ライムル)/すべての海が(R・H・バーロウ)/墓を暴く(D・W・ライムル)/アロンゾウ・タイバーの日記(W・ラムリイ)/エリュクスの壁のなかで(K・スターリング)/夜の海(R・H・バーロウ)
作品解題(大瀧啓裕)