2003年初版 22.1×29.0 P149
編:川添裕、木下直之、橋爪紳也
“珍しいもの、頭抜けたもの、不思議なもの、奇妙なもの、突破ずれたもの……。人はなぜ、そうしたものをみたがるのだろうか。じつはこれは、人間というものの謎解きにつながっている。その謎解きをするためには、およそ普通で平凡なものは出てこない見世物小屋を覗いてみるにかぎる。バラエティ豊かな見せ物が、庶民最大の娯楽として隆盛を誇った江戸時代後期にさかのぼり、ふだんは忘れがちなこの謎の面白さに迫ってみたい。”(扉ページ紹介文)
目次:
江戸は見世物に満ちていた(川添裕)
スペクタクルと都市(橋爪紳也)
戦争と見世物(木下直之)
平成見世物小屋案内 見世物は今、大変化の時代に入った(上島敏昭)
海を渡った日本の見世物―リトル・オーライこと濱碇梅吉の大活躍(三原文)
名古屋見世物劇場(武藤真)
明治大阪・見世物十景(樋口保美)
野人の頭から、首つりまで―なんでも見せます、清朝末期の見世物(武田雅哉)
つくりもんまつり―作る人・見る人(鵜飼正樹)
生人形の話―松本喜三郎と安本亀八(木下直之)
中国「西遊記」の遊園世界(橋爪紳也)
〈鼎談〉だから見世物は面白い(川添裕、木下直之、橋爪紳也)
懐かしさという可能性―編集のあとに(川添裕)