昭和51年初版 A5判 P224 函ヤケ、汚れ、少イタミ 本体裏遊び紙ラベル剥がし跡
“この書物には、ヴァレリーの詩についてのどのような新しい研究も、彼の散文についてのどのような文芸学上の検討も見出せないであろう。われわれの注意をひきつけたのは、存在論的とでも名付けうるような関心のもち方の一秩序である。こうした関心のもち方は、思索者であると同時に著作家であるこの人物に、その全生涯にわたってつきまとっていたようにわれわれには思われた。存在と意識の葛藤が、彼の著作活動のひとつひとつで追及されている。”(序文より)
目次:
序文
テスト氏のヴィジョン
苦しむテスト氏
なんであれ何ものかであることの拒絶……
生きる試み……
思考の訓練と言語の批評
人間
詩の諸相
詩法に関する考察
詩のなかの劇
文明と精神の危機
訳者あとがき