
1972年初版 四六判 P236 函・帯・ビニールカバー付 表遊び紙ラベル剥がし跡
「文学の唯一の独自性とは、人間を常にただ否定的に確立するという一点にその本質は尽きる、と著者はいう。存在する世界の否定であり、破壊であり、破壊の創造である―悪。現実に関わりつつ、現実の秩序を空無化する否定作用―悪としての文学の構造と意味について真正面から問う文学の根拠。」(帯文)
目次:
Ⅰ
悪としての文学 {一 文学はプラグマティズムか/二 悪としての文学/三 悪と日本文学}
Ⅱ
文学とニヒリズム
現象学的記述と文学
言語の深淵
文学の不可能性と文学―ブランショ『アミナダブ』試論
Ⅲ
詩であることと詩になること
現代詩の普遍性
詩はアンガジェしない
詩の言語と小説の言語
あとがき