
2002年初版 A5判 P313+索引P8 カバー少ヤケ、少汚れ、背コーティング僅剥がれ 帯背少ヤケ、端僅イタミ P142・143の間僅開きグセ
“摩天楼やジャズが、ピカソやデュシャンらモラニストに与えた影響とは。1910-20年代のパリ-ニューヨークを舞台に、フランスとアメリカの前衛たちの相互交流を跡づけ、美術史を書き換える労作。”(帯文)
巻頭カラー口絵4ページ
目次:
序章 〈アメリカの少女〉 トランスアトランティック・モダンのために {一 サティへの《贈物》/二 《パラード》と〈アメリカの少女〉/三 フランシス・ピカビアと〈アメリカの少女〉}
Ⅰ ニューヨーク、ロサンゼルスへ
第一章 アレンズバーグ・サークルとニューヨーク・ダダ 「フランス」から「アメリカ」への転回 {はじめに/一 アレンズバーグのサロン―デュシャン、ピカビアとアメリカの前衛/二 モートン・シャンバーグ―アメリカへの転回/三 シーラーと「アメリカ的なるもの」/おわりに}
第二章 フランク・ロイド・ライトとプレ=コロンビア 《ホリィホック・ハウス》とアール・デコ {はじめに/一 中庭、あるいは劇場/二 暖炉とマルセル・デュシャン、あるいは自然/三 《ホリィホック・ハウス》もしくはプレ=コロンビア建築/四 《ホリィホック・ハウス》もしくはアール・デコ/おわりに}
間奏 ギリシアへ
第三章 地中海の岸辺に 両次大戦間における古典的ルネサンス {はじめに/一 オザンファンとジャンヌレ、あるいは「ピュリスム」/二 セヴェリーニ、あるいは「コンパスと数の美学」/三 ピカソの「秩序への回帰」/四 ピカソ作《海辺を走る二人の女》/おわりに}
Ⅱ パリへ
第四章 《バレエ・メカニック》 絵画と映画と {はじめに/一レジェの映画体験―アベル・ガンス、マルセル・レルビエ/二 《バレエ・メカニック》の成立―ダドリー・マーフィー、エズラ・パウンド、マン・レイ、ジョージ・アンタイル/三 《バレエ・メカニック》の構成と「コントラスト」/四 《バレエ・メカニック》と絵画作品―「クローズ・アップ」/むすびにかえて―ヴィーキングエゲ・リング、ハンス・リヒター、マン・レイの映画との関連を中心に}
第五章 ジェラルド・マーフィーと「アメリカニスム」 フランスのアメリカ/パリのニューヨーク {はじめに/一 マーフィーとパリの前衛/二 画家マーフィーと「アメリカ的なるもの」/三 パリの「アメリカニスム」/四 バレエ劇《割当内で》/おわりに}
第六章 《力の伝達》 「赤い三〇年代」の絵画と政治 {一 《余暇、ルイ・ダヴィッドを讃えて》と人民戦線の成立/二 《力の伝達》と一九三七年パリ万国博覧会/三 イーゼル絵画から壁画芸術へ}
Ⅲ ハバナへ
第七章 ヴィフレド・ラムの芸術 《ベリアル、蝿の王》を中心に {はじめに/一 ラムとアフリカ=キューバ、あるいはサンテリア/二 ラムとヨーロッパ、あるいは錬金術/三 ラムと中国、あるいは煉炭術/おわりに}
巻末に人名索引を収録