
1990年2刷 文庫判 P268 帯およびカバースレ、時代シミ、端イタミ、帯背ヤケ 天地小口からページ端にかけてヤケ、少時代シミ
“地底世界のミルキ国では、18時から30分間、国民を労働に駆り立てる音楽浴が国を浸す ―それは、中央発電所から地の底をはい、螺旋椅子を通じて人間の脳髄に送られ、脳細胞をマッサージして、画一にして優秀なる標準人間をつくりあげる振動音楽。人々は一時間だけ大天才となり、残りの23時間は、ミルキ閣下の忠実な国民となる。だが、女大臣の野望が現実化した時、人々は休みなく音楽浴に浸され、破壊されていった……日本SF 黎明期の代表作「十八時の音楽浴」を含む、日本SFの先駆者・海野十三の才能をいかんなく示す短篇10篇を収録する。”(カバー裏紹介文)
カバーイラスト:中島靖侃
目次:
生きている腸
宇宙女囚第一号
第五氷河期
十八時の音楽浴
放送された遺言
ある宇宙塵の秘密
軍用鮫
千年後の世界
特許多腕人間方式
地球を狙う者
海野十三ノオト(石川喬司)