
1994年2刷 A5判 ソフトカバー P206 カバー端僅イタミ 天地小口僅汚れ
見世物小屋や塔建築、パノラマ館、迷路……といった遊興施設、あるいは墓地やスラムといった場所を通して、明治・大正の都市を見る。
“…近代都市計画が導入されはじめた時期、すなわち明治・大正期における都市の状況を記述し、それを現在の都市空間に重ねあわすことで、その狭間にあって破綻した近代都市の問題点があきらかになるのではないか。「プレ近代都市」と「ポスト近代都市」とが描いている相似形を確認することで、今後の都市を語るうえでの新たなパースペクティヴが得られるのではないか。ここに収められたエッセイは、いずれもこのようなばくぜんとした予感のもとにつづられたものだ。…”(本書「あとがき」より)
目次:
都市と見世物小屋の近代
死者たちのユートピア
世俗の塔の誕生
迷路のなかの快楽
パノラマ館考
博覧会という体験
付録『大阪名所』『東京名勝』
あとがき
成稿一覧